[平成18年6月5日出題].doc

[平成22年5月24日出題分] 確率と統計a?問題2（Chap.5）解答例 (簡単な説明文と式を書いてから計算し，答を書く) 5.1 (1) 図5.1aの各装置A,B,Cの稼働率が，それぞれa,b,c。まず装置A,Bからなる一つの複合システムの稼働率X0をa,bを用いて表す。次に全体の稼働率X1をa,b,cで表す。 (解1, 2) 装置A,Bが同時に故障する確率は，それぞれの故障率a’=(1－a), b’=(1－b)の積Y0 = a’b’である。並列系は各装置が同時に故障する(Y0=a’b’)以外は稼働するので，X0は1－(1－a)(1－b)で与えられる。 X0=1－(1－a)(1－b) = a+b－ab, 　 X0 = a+b－ab 直列系の稼働率は，直列につながれた各装置の稼働率の積である。Cは並列系に直列に接続されているので， X1=[1－(1－a)(1－b)]c=(a+b－ab)c, X1 = (a+b－ab)c (2) 稼働率がa=0.9，b=0.8，c=0.7のときX1の値を求める。 X1の式にa,b,cの値を代入するとX1＝0.686 X1＝0.686 　 (3) システムABCに装置D(稼働率d)を加えた(図5.1b)全体の稼働率X2をa,b,c,dを用いて表し，d=0.8のとき稼働率X2の値を求める。 (解3) 2つの並列系(A,B)と(C,D)が直列に接続されているので，2つの並列系稼働率の積。 　　 X2=[1－(1－a)(1－b)][1－(1－c)(1－d)]=(a+b－ab)(c+d－cd) X2=(a+b－ab)(c+d－cd) この式にa,b,c,dの値を代入するとX2＝0.9212 X2＝0.921 　　　 　　　 　　　　　　 　 　　 (4) 装置A,B,Cの故障率が，それぞれa’,b’,c’のとき，装置A,Bからなる一つの複合システムの故障率Y0をa’,bを用いて式で表す。次に，全体の故障率Y1をa’,b’,c’ で表す。 (解4) 装置A,Bが同時に故障する確率は，それぞれの故障率a’, b’の積である。並列系の故障率は各装置が同時に故障する確率なので，Y0はa’b’で与えられる。 Y0 = a’b’ ’ Y0=a’b’ 直列系の故障率は，装置(A,B)または装置Cどちらかが故障する確率なので，装置(A,B)が故障する確率Y0と装置Cが故障する確率c’の和から両者の積Y0c’を差し引いたものである。（積Y0c’を差し引くのは，和Y0+c’で装置(A,B)と装置Cが同時に故障する場合を2回数えているからである。） Y1 = a’b’+c’－a’b’c’ Y1=a’b’+c’－a’b’c’ (5) 稼働率a=0.9，b=0.8，c=0.7から故障率a’,b’,c’の値を求め，Y1の値を求める。 (解5) (稼働率)+(故障率)=1だから，a’=1－a=0.1, b’ =1－b=0.2, c’ =1－c=0.3 a’=0.1, b’ =0.2, c’ =0.3 Y1の式にa’,b’,c’ の値を代入するとY1＝0.314 Y1＝0.314 注：(稼働率)+(故障率) = X1+Y1＝0.686+0.314 = 1となっていることを確認できる。 (6) システムABCに装置D(故障率d’)を加えた(図5.1b)全体の故障率Y2をa’,b’,c’,d’で表し，d=0.8であることからd’の値を求め故障率Y2の値を求める。 (解6) 並列系(A,B)の故障率はa’b’，並列系(C,D)の故障率はc’d’である。並列系(A,B)と並列系(C,D)が直列に接続されている。直列系の故障率は，装置(A,B)または装置(C,D)どちらかが故障する確率なので，装置(A,B)が故障する確率a’b’と装置(C,D)が故障する確率c’d’の和から両者の積a’b’c’d’を差し引いたものである。 　　 Y2 = a’b’+c’d’－a’b’c’d’ Y2 = a’b’+c’d’－a’b’c’d’ (稼働率)+(故障率)=1だから，