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村 上 穣 さん 7 才で腎不全になり 医師を志し腎臓内科医に。 腎臓移植をしても 悩みは深くなるばかりだったのが 今、ようやく生きがいを見つけました 松村満美子のインタビュー 少しでも透析患者さんが移植を受けられる、 そういった世の中にしていきたい 　腎臓内科医の村上穣さんは子供のころから腎臓が悪く、それがもとで 36 年間の人生で何度 か挫折や葛藤に苦しめられました。5 年前にお母さまから提供を受け腎臓移植を受けてから は、医師という仕事と自分の病気との葛藤はより強くなりました。それが「移植の啓発」とい う生きがいを見つけ、今までのさまざまな悩みとやっと折り合いをつけることができたといい 佐久総合病院にお訪ねして話を伺いました。 ます。今が人生でいちばん幸せという村上さんを、 　インタビュー　松村 満美子 腎臓病だったから める手術をしたんですが、そ く米はなかったので、家族用 医師を志しました のときはもう腎臓の働きが半 の大きな炊飯器とは別に私用 分くらいになっていました。 の 2 合炊きの炊飯器があり、 松村 長年腎臓が悪く、透析 それからずっと治療をしてい それでデンプン米を炊いてく に入らず腎移植をなさったそ らしたのですか？　 れていました。肉も魚もほか うですね。 　 はい、母が低たんぱく食を の人より小さくて、いつも悲 村上 はい、5 年前に母から 作ってくれました。　 しかったのを覚えています。 　そんな小さいときで、病気 腎臓の提供を受け移植をしま 給食はどうしてたのですか？　　　　　　　　　　　　　 した。 　毎日、お弁当を持っていき のことは理解できましたか？ 腎臓が悪くなったのはいつか ました。みんなが給食を食べ 　まだ病気を理解することは らですか？　 てるのをうらやましいなぁと できない年齢でしたから、給 　小学校 2 年生のときです。 いつも思っていました。 食が食べられない、体育を見 学校検診で尿に蛋白と鮮血が お母さまも大変でしたね。　 学しなくてはいけない、学校 でているといわれ、調べたら 　食事は家族とは別に用意し が終わっても友達と遊べない 膀胱から腎臓に尿が逆流して てくれ、その頃は今のように というのは、子供心にかなり しまう病気でした。逆流を止 レンジでチンできる低たんぱ 辛かったです。 2 腎臓内科医になったのは、や りたいと思って、実績がある はりご自身が腎臓が悪かった 佐久総合病院で研修を受けた からですか？　 んです。　 　はい、この病気がなければ それはどうしてですか？ 医師を志すことはなかったの 　自分が悩んだ時期があった ではないかと思います。　 ので、病気だけを診るような 医者にはなりたくないと思っ 患者さんの生活にあった