取合部を冷却する场合の石室内温度の予测.pdfVIP

参考資料14 取合部を冷却する場合の石室内温度の予測 １．取合部に冷却器を設置した場合の石室内温度の予測 1.1 温度予測の方法 取合部の温度をどのくらい温度を下げたら石室の温度はどのくらい変化するかがわからないと 期待するカビ対策に結びつくかが判断できないし、冷却熱源容量、冷却装置の規模も見えてこな い。そこで冷却効果を予測するため数値解析の技法を用いる。冷却範囲と温度を変化させたとき 土壌の温度変化を計算し、その結果で石室の温度予測を行う。 1.2 数値解析の条件、方法 墳丘の南北の断面を図 1-1 に示す近似モデルとして 2 次元の数値解析をおこなう。解析は閉領 域内における非定常熱伝導モデルを用い、支配方程式を無次元化した後、一般座標系に変換し、 差分法によって離散化し計算をおこなう。境界条件としては、地表部は 1 日の平均気温＊1、深さ 10ｍの最深部は 1 年間の平均気温で温度一定とし、両端は断熱条件として 2001 年 1 月～2003 年 12 月まで 1 日ごと地表部境界条件（気象台観測実データ）を変化させ計算した。初期条件は地表 部以外 1 年間の平均気温の値を用いた。初期条件の影響が無視できるようになるには最低 2 サイ クル2 年分は必要との判断で 3 年間の計算をおこない、各種の評価は 3 年目の計算結果を用いた。 計算に用いた諸物性値を表 1-1 に示す。土壌の諸物性値は本来、計測値を用いるのが妥当である が、本計算では空気調和・衛生工学便覧第３版(p.36)出典の値を用いた。 平均気温＊1 ･… 奈良市のデータを入力値とした。 （距離的に一番近い大宇陀の年間平均気温は実測の年間平均地中温度と差が大きいため） 図 1-1 熱解析の断面モデル（南北断面） 石室前空間想定 （断熱条件または温度一定） 32,000 15,000 17,000 5,000 7,500 2,500 2,500 7,500 1,000 4,000 2,000 0 0 0 0 4 1,800 1,800 4 5001,300 1,300500 0 0 3 0