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虐待と躾の境界線に関する考察 提出年月 ２００３年１月 経営情報学部 指導教員 草薙信照 Ｍ０１５９５３ ４年Ｔ組 村上 陽子 目次 はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.1 第１章 しつけと虐待 1.1 しつけとは ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.2 1.2 虐待とは ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.3 第２章 虐待の実状 2.1 虐待者側の要因 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.4 2.2 虐待される子供たちへの影響 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.5 2.3 児童虐待が起こる家庭 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.6 2.4 児童相談所 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.7 第３章 児童虐待の防止 3.1 防止に必要なこと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.8 3.2 児童虐待防止法について・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.9 3.3 虐待を発見したら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P10 第４章 虐待としつけの境目 4.1 今後の課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.11 4.2 結果・結論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.12 あとがき ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P13 参考文献、参考サイト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.14 虐待と躾の境界線に関する考察 はじめに 最近、新聞やテレビ等を通じて子どもの虐待という言葉を耳にする事が多くなった。調べてみ ると、『虐待件数が増え全国の児童相談所が１９９８年度に受けた児童虐待に関する相談や通報は １９９９年度に比べ、1．7倍の１１６３１件に上っていた。これは１９９０年度以来最高であり、 １００００件を超えたのも初めてであった。』（田上時子『子供の虐待』より引用） 図１ 児童虐待の件数 出典：厚生省大臣官房統計情報部編『平成10年度社会福祉行政業務報告書』厚生統計協会（2000）504頁 上図を見てわかるように、年々虐待件数は増加してきている。またこの図は、虐待に関する相 談や通報であるから、実際起こっている虐待件数といったら測りきれないものだろうと考えられ る。特に、１９９８年度から１９９９年度の間が急激に増えており、またテレビなどメディアに 取り上げられてきたのもこのくらいの時期であっただろう。 このように、子どもの虐待という問題は、最近高まってきている。しかし、この子どもの虐待 がどのようなものなのか、なぜ起こるのか、子どもにどのような影響や障害が及ぼされているの かは、あまり知られていないのである。虐待という言葉が、社会問題として取り上げられても、 家庭の中でどのような行為が行われているのか、虐待の動機などを明らかにしていかなければ、 問題解決の道は開かれないのである。 父親からの虐待、母親からの虐待、中には虐待から子どもを守らなくてはならない保育者から の虐待等、様々な虐待がある。虐待をしてしまった親の中には、「これはうちのしつけです。」と 言って虐待を認めない親もいる。いくら親がしつけと言っても、虐待はしつけとはならないので ある。そう考えると、いったい虐待としつけの違いは何なのだろうかと考えさせられるのである。 虐待者側から見た虐待としつけ、被害者から見た虐待としつけ、そして第３者から見た虐待と し