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機械要素ザ・バイブル バネの基礎知識 版数：00 『バネの基礎知識』 １．バネとは バネとは金属やゴムなどの材料が持っている弾性 （弾性限界が高いほど良 い）を、より有効に利用できるような形にしたものである。しかも変形を 受けても元の形に復元する充分な強さを有している。 バネの機能には次の三つがある。 Fig１　バネの一般分類 ① 荷重の増減によってたわみが変化する。 ② エネルギを吸収・蓄積する。 圧縮バネ ③ 振動・衝撃を緩和する。 荷重とたわみの関係は、通常の圧縮・引っ張りバネのように荷重を受けた 引っ張りバネ 時直線的に変化するものが多い。また、皿バネのように非線形の特性を示 すものもある。 バネは機械の特性に合致するよう自在に設計できるため、必要な機能を満 ねじりバネ たすため無理な設計仕様になり易い。そのため、バネが高価になったり、 トラブルを発生し易くなることがある。本章では、利用頻度の高いコイル 板バネ バネを中心に解説する。 ２．バネの種類 金属バネ 線細工バネ バネは使用条件に応じ、必要なバネ定数を与え、使用中起こりうる最大の 負荷または繰り返し荷重に対し適当な安全率を見込み、バネの占める空間 皿バネ を考慮しながら形式、大きさ、寸法を決める。 バネの分類方法はいろいろあるが、ここでは形状による分類を[Fig１]に 示す。 トーションバー 金属バネの代表格がコイルバネで、圧縮バネ、引っ張りバネ、ねじりバネ バネ がある。コイルバネは低価格でコンパクトなどの利点から最も広い用途に 渦巻きバネ 使われている。フック部や座巻き部を除いて均等な応力がかかるため、板 バネなどより材料の利用効率が高い。 その他 ３．代表的なバネの特性・特徴 ゴムバネ 《圧縮バネ》 （特性・特徴） 空気バネ バネの中では最も機械に多く用いられる。その理由は下記に挙げられる。 a) 形状が割合小さくまとまり、製作費が安価。 その他 b) 引っ張りバネと異なり、端末部は応力集中点が無い。 c) 全圧縮になった状態が起こっても、ある程度自動的にストッパの役目 もする。（設計上このような状態にならないよう考慮していたにもか かわらず生じた時） d) 折損しても引っ張りバネと異なり、直ちに機能を完全に失わず、折れ 方次第では不完全であるが、ある程度応急的に耐え被害を少なく出来 る。 Fig２　圧縮バネ [Fig２]に圧縮バネを示す。 （使用上の注意事項