教养科目-明治大学.PDF

 教養科目  目 科 養 教 　　　　　　　 　　　　　　　 言 語 思 想  岡 部 英 男 言 語 思 想  岡 部 英 男 単位 半期(前期) ・年次 単位 半期(後期) ・年次 ．授業の概要・到達目標 ．授業の概要・到達目標 〈概要〉 〈概要〉 言語思想A では，言語は事物を正確に表現するのか，恣意的な 言語思想 では，言語思想 に続いて，近代・現代の言語思想 B A 設定に基づくにすぎないのかという，古くからの問題意識の下に， を中心に考察する。出発点は世紀のロックが唱えた観念の記号と 言語の本性と働きについて唱えられた古代・中世・近世の言語思想 いう言語観であり，それを見たあと，ロックの提出した言語の不完 を中心に考察する。一方はプラトンの自然主義的言語観と，後の計 全性の問題をどのように解決するかという世紀の課題をたどる。 算言語・コンピュータ言語へと至る聖書のアダムの言語という考え そして，ダーウィンの進化論を受容して科学になろうとした十九世 方であり，他方はアリストテレスの規約主義的言語観である。だが 紀の言語思想を概観し，ソシュールの構造言語学がもたらしたギリ いずれも，言葉は事物や観念の代わり・代用品であるという前提 シア以来の根本前提（言語代用説）の崩壊を考察する。最後に，ソ （言語代用説）を共有しており，そうした言語代用説を考察するこ シュールの個人を超えた言語構造という発想と多くの共通性をもつ とが目的である。 ウィトゲンシュタインの言語ゲームという発想について考察する。 〈到達目標〉 〈到達目標〉 言語思想と，それに流れ込むさまざまな考え（イデア論，神と人 言語思想と，それに流れ込むさまざまな考え（哲学思想，進化論 間の関係，社会観など）との関係を理解し，言語の社会性について など）との関係を理解し，言語の社会性について理解を深めるこ 理解を深める。 と。具体的には，言葉はモノや観念のたんなる代用品ではなく，貨 ．授業内容 幣によく似た交換のためのツール・システムであることの理解が， 第講言語思想の歴史の概略，および一年間の予定 授業の目標である。 第～講プラトンの「クラテュロス」（名前の正しさ，慣習 ．授業内容 説・自然本性説・真理を模倣するものとしての言語） 第～講聖書のアダムの言語（言語の誕生の神話としてのア 第～講ロック（観念の記号としての言語，事物と観念と言 ダムの命名，言語の起源と分化，「バベルの塔」の