大日本印刷株式会社包装事业部.PDFVIP

大日本印刷株式会社 包装事業部 古田 拓様 （企画本部 本部長） 古田 晴子様 （企画本部 ユニバーサルデザイン開発室 室長） 中込 隆様 （開発本部 製品開発部 部長） 大塚 康司様 （開発本部 製品開発部 グループリーダー） ■企業プロフィール 本社所在地 東京都新宿区市谷加賀町 1- 1-1 代表取締役 北島 義俊 設立 １８９４年 事業内容 情報コミュニケーション領域= 出版印刷 ・商業印刷 ・ビジ ネスフォーム ・CI (Communication Information) 生活 ・産業領域=包装 (パ ッケージ) ・住空間マテ リアル ・ 産業資材 ・エネルギーシステム エレク トロニクス領域=ディスプレイ製品 ・電子デバイス 研究所 ・開発部門 ■インタビュアー 東京富士大学 山川 悟ゼミナール （ビジネス心理学科 ・経営学科） 上村 柾尊 （4 年）、角張 遥香 （3 年）、小林 楓 （3 年）、 津田 幸子 （3 年）、三輪 凌太 （2 年） ■訪問 日・2014 年 10 月 23 日(木) 29 29 ～貴社は多彩な事業を手掛けておられますが、中でもパ ッケージ分野においては世界的に 突出した実績 と技術を保有 されておられます。貴社におけるパ ッケージデザインの開発方 針をお聞かせ ください。 表面にきれいな写真を印刷したり、面白い形にしたりするクリエイティブ要素だけがパ ッケージデザインではありません。 商品パッケージに対しては、内容物の保護や保存、取り扱いの利便性、消費期限など必 要な情報の提供といった基本機能を担保したうえで、さらに消費者に欲しいと思わせる 色・形・美しさを持つグラフィックデザインが求められるのです。 また、商品がユーザーの手に移ったあとの使いやすさも考慮しなければなりません。飲 料を注いだり、食品を保存したり、液体洗剤を詰め替えたりする際の使いやすさを追求し た機能性パウチの開発などは、当社の代表的な実績のひとつです。 当社はモノ、コト、ヒトづくりの３つの基本方針を核に、パッケージ開発に取り組んで きました。「モノづくり」とは、時代のニーズに合った魅力的な商品・パッケージづくり、 「コトづくり」とは、快適さや心地良さ、ライフスタイルなどの価値提案、そして「ヒト づくり」とは、商品を通じた作り手と使い手との関係形成を意味します。 ～ユニバーサルデザイン(UD)への取 り組みについて教えてください。 ユニバーサルデザインとは「あらゆる体格、年齢、障害の有無に関わらず、誰もが利用 できる製品・サービス等の創造」のことです。これは高齢化が進む中、ますます大事な概 念になってきています。当社では 15 年以上前からこうした取り組みを行なってきており、 現在では、①必要な情報のわかりやすい表現、②簡単で直感的な使用性、③使用の際の柔 軟性・安全性、④適切な重量・サイズ、⑤無理のない力や動作での使用感を「UD5 原則」 と規定し、パッケージ開発の指針としています。 お菓子の箱などで、簡単に開封できるようなジッパーや、開けたふたがちゃんと止まる ような工夫が施されている UD カートンはその代表例です。また、カップ麺などには「や けど注意」「蒸気注意」のピクトグラム（図記号）が掲