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平成２１年８月１日に発生した突風について 京都府 （宇治市、京都市伏見区）現地調査報告書 現地調査の結果 １．突風をもたらした現象は「ダウンバースト」の可能性が高い。 ２．この突風の強さは藤田スケールで「F０」と推定した。 （注）この資料は速報として取り急ぎまとめたものであり、後日内容の一部訂正 や追加をすることがあります。 平成２１年８月２８日 京都地方気象台 平成21 年8 月28 日 現地調査報告書 京都地方気象台 1 はじめに 8月 1 日11時過ぎに、京都府宇治市及び京都市伏見区で突風による被害が発 生した。被害は非住家の一部損壊や倒木等が主であった。 京都地方気象台では、被害の現状把握と原因となった現象を特定することを 目的として、1 日と2 日の両日、気象庁機動調査班（ＪＭＡMobileObservation Team ：ＪＭＡ－ＭＯＴ）を派遣し、現地調査を実施した。 被害発生地域 被害発生地域 図1 被害発生地域とアメダス地点の位置関係 - 1 - 平成21 年8 月28 日 現地調査報告書 京都地方気象台 2 現地調査結果 8月 1 日に宇治市及び京都市伏見区で発生した突風について、1 日と2 日に京 都地方気象台が気象庁機動調査班（JMA-MOT）を両市に派遣し、現地を調査した 結果は、以下のとおりです。 2.1 突風をもたらした現象の種類 この突風をもたらした現象はダウンバーストの可能性が高い。 （根拠） ① 被害発生時刻に被害地付近を活発な積乱雲が通過中であった。 ② 被害の痕跡や聞き取りから推定した風向分布に発散の傾向がみられた。 ③ 被害は散在しており、面的に分布していた。 ④ 突風は強雨やひょうを伴っていたという証言があった。 2.2 強さ （藤田スケール） この突風の強さは藤田スケールでF０と推定した。 （根拠） ① 複数の樹木の折損がみられた。 ② 住家の屋根瓦の捲れがみられた。 ③ 複数の非住家で屋根の損壊があった。 2.3 聞き取り調査結果 調査実施日：８月１日 （土）～８月２日 （日） 調査地域 ：京都府宇治市五ヶ庄地区、木幡地区、京都市伏見区日野地区 聞き取り場所：2.4(1) 「被害分布全体図」中の 「英文字」に対応。 (1)宇治市五ヶ庄地区 ・ ａ さん （聞き取り場所 ：被害分布全体図 「Ａ」） 車の中で休憩中、11 時頃から激しい雨とひょうが降り、目の前はほとんど 見えなかった。車の中だったが、かなり車が揺れた。ひょうが止んだと思っ たら強い風が吹いた。 ・ ｂ さん （聞き取り場所 ：被害分布全体図 「Ａ」） 自宅で、雨、風、雷、物が飛ぶ音に気づき窓から見た。雨風はほぼ真横か ら（西から東へ）。その後、ちょっと間をおいて逆方向の風に （東から西へ）。 目の前がまったく見えなかった。室内なので風の音より雨の音が大きかった。 耳がツーンとなった。雷がずっと鳴っていた。風は徐々に強くなった。時間 - 2 - 平成21 年8 月28 日 現地調査報告書