基本情报技术者讲评-tac.PDFVIP

平成27年度秋期 情報処理技術者試験 基本情報技術者 講評 【総 評】 午前試験は，前半のテクノロジ系で用語を問う問題が，後半のマネジメント・ストラテジ系で計算・事例系 の問題がやや増えました。全体としては，過去問題の流用と新出題の問題が各分野でバランスよく出題されて いる印象です。 午後試験では，問8 のアルゴリズム(必須問題)がBM 法を用いた文字列検索のプログラムであり，今回は処 理内容が分かり易い問題であったといえます。一方，情報セキュリティ(必須問題)及び選択問題(問2～7)では， やや難解な設問がある問題があったため，全体的に解き易かった前回よりは難易度が上がった印象です。プロ グラム言語及び表計算(問9～13)が全体として標準的な難易度であったため，問8 を含めた各問題で「取れる 点を確実に取っていけたか」が重要でしょう。 午前試験は標準的，午後試験は標準的～やや難しめの難易度といえます。 【午前】 今回の午前試験の出題内訳は以下のとおりです。今回はテクノロジ系の出題数が 50 問であり，例年通りの 安定した割合になっています。 内訳 テクノロジ系：50 問 基礎理論：8 問 コンピュータシステム：15 問 技術要素：23 問 開発技術：5 問 マネジメント系：10 問 ストラテジ系：20 問 テクノロジ系では，用語を問う問題が前回より多く出題されていましたが，既出用語が多かったので，大き な影響はないでしょう。前半は過去問の流用も多く，比較的解き易いのですが，後半の情報セキュリティで， 「ブルートフォース攻撃，標的型攻撃，ISMS 適合性評価制度，ハッシュ値を用いたワームの検出」といった新 出問題(新しいテーマの出題)があったため，若干難しめとなっていました。情報セキュリティは重要視されて いる分野であり，出題数も 10 問と多いですから，注目されている最新動向にも視野を広げつつ，今後も幅広 い知識を身に付けておくべきです。全体としては定番テーマの問題が多く見られましたので，テクノロジ全体 では標準的な難易度といえるでしょう。 後半のマネジメント ・ストラテジ系では，前回と同様にストラテジ系の難易度が高めです。総合評価落札方 式の計算問題やスマートメータなどの新出問題が他分野に比べてやや多く出題される傾向がありますので，そ れ以外の定番テーマを確実に正解することが必要です。 午前全体で見ると，過去問題の流用も例年どおり多くみられましたので，難易度は標準的であり，テキスト 学習及び演習を積んできた方ならば，時間内に合格に必要な正答数を確保できたでしょう。 この講評の著作権はTAC(株) のものであり、無断転載・転用を禁じます。 Copyrights by TAC Co.,Ltd.2015 【午後】 午後試験の選択問題(問2～7)では，次の分野から出題され，今回はソフトウェアが出題されませんでした。 問2 ：ハードウェア 問3 ：データベース 問4 ：ネットワーク 問5 ：ソフトウェア設計 問6 ：サービスマネジメント 問7 ：システム戦略 必須問題の問 1(情報セキュリティ)は，ログ管理システムをテーマとした問題でした。アクセスログの書込 みやログ管理システムの概要・要件が問題文で説明されているので，そこからポイントとなる内容を見つけ出 すことが重要でした。また，ディジタル署名や公開鍵暗号方式の基本的な知識も要求されています。設問5 ま であり，ややボリュームが多いので，一つの設問で悩んでしまうと目標時間内に終わらなかったかも知れませ ん。 選択問題(問2～7)は，全体的に易しかった前回と比