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［成果情報名］早生 ウンシュウミカンにおけるホワイトコート利用によるカブリダニ類 の保護 ［要約］ホワイトコートを利用した天敵保護防除モデルでは、化学農薬半減防除体系や慣行 防除体系よりカブリダニ類の発生が多くなり、ミカンハダニは発生ピーク後に速やかに減 少する。 ［キーワード］ウンシュウミカン、ホワイトコート、カブリダニ、ミカンハダニ、 ［担当］農林技術開発センター ・果樹研究部門 ・カンキツ研究室 ［連絡先］ （代表）0957-55-8740 ［区分］果樹 ［分類］指導 ［作成年度 ］2013 年度 ［背景・ねらい］ 土着天敵による害虫の密度抑制を行うにあたって、ミカンハダニの天敵であるカブリダ ニ類を保護する必要がある。そのため、カブリダニ類への影響が強いとされるマンゼブ水 和剤 （ジマンダイセン、ペンコゼブ）の使用回数を削減した防除体系を開発する。そこで、 カブリダニ類への影響が少ない と考えられるホワイトコートを用いた防除体系における、 カブリダニ類の発生消長を明らかにする。 ［成果の内容・特徴］ １．ホワイトコートを利用した天敵保護防除モデルでは、慣行防除体系や化学農薬半減防 除体系と比べてカブリダニ類の発生が多い（図１、２、３）。 ２．ホワイトコートを利用した天敵保護防除モデルでは、無防除と同様にミカンハダニの 増殖に伴い天敵類の発生が増加し、ミカンハダニは発生ピーク後に速やかに減少する （図１、４）。 ３．後期の黒点病、小黒点病の被害防止のため、８月はマンゼブ水和剤を散布するが、一 部のカブリダニ類は生き残り、その後のミカンハダニの密度抑制に寄与する （図１）。 ［成果の活用面・留意点］ １．ホワイトコートは微粒子化された炭酸カルシウム水和剤であり、ウンシュウミカンで はチャノキイロアザミウマに対して希釈倍数 25～50 倍で登録されている。 ２. ８月下旬以降ミカンハダニが減少しない場合には、化学農薬で防除する。 ３．本試験に供試した品種は「原口早生」である。 【参考】試験圃場の防除実績 （2013） 月 旬 天敵保護防除モデル 化学農薬半減防除体系 慣行防除体系 4 上 デランフロアブル　 1000倍　4/9 デランフロアブル　 1000倍　4/9 デランフロアブル　 1000倍　4/9 5 上 エコショット（開花初期）　5/8 エコショット（開花初期）　5/8 モスピラン水溶剤　 4,000倍　5/13 エコショット（満開～落弁初期）　5/17 エコショット（満開～落弁初期）　5/17 ストロビーDF 3,000倍 5/13 中 モスピラン水溶剤 4,000倍 5/14 ホワイトコート 50倍 6/5 ジマンダイセン水和剤 600倍 6/5 ジマンダイセン水和剤　 600倍　6/5 6 上 ハーベストオイル 400倍 6/5 ハーベストｵｲﾙ　400倍　6/11 バイオリサカミキリ設置　6/12 ジマンダイセン水和剤　 600倍　6/17 中 バイオリサカミキリ設置　6/12 ハーベストオイル　200倍　6/17 ホワイトコート　50倍　6/29 ジマンダイセン水和剤　 600倍　6/29 スプラサイド乳剤　 1,500倍　6/29 下 コサイド3000　2000倍　6/29 ハーベストオイル　400倍　6/29 7 上 サンマイト水和剤　 3,000倍　7/2 ホワイトコート　50倍　7/16 エムダイファー水和剤　 600倍　7/10 中 コサイド3000　2000倍　7/16 ダントツ水溶剤　 4000倍　7/10 下 水和硫黄剤　7/24 水和硫黄剤　7/24 8 上 ジマンダイセン水和剤　 600倍　8/14 ジマンダイセン水和剤　 600倍　8/14 ジマンダイセン水和剤　 600倍　8/13 中 エルサン乳剤 1,000倍 8/13