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久 留 米 大 学 御 井 図 書 館 ニ ュ ー ス No.94 20 17 年 6 月 1 日 発 行 「ハーウッド文庫」 から感じたこと 附属図書館長 高梠 真一 久留米大学の附属図書館の 2 階には、「ハーウッド文庫」のコーナーが設置されている。 「ハーウッド文庫」は、1494 年から 1900 年にわたる簿記・会計学に関する貴重な文献のコレクションである。かつ て、ニューヨークのハーウッド公認会計士事務所が所蔵していた全 1,320点が収められていることから、この名がついた。 そして、この「文庫」には、現在では入手がほとんど困難な文献が数多く含まれている。 例えば、代表例として、 1494 年にパチョーリによって著された『スムマ』がある。同書はもともと数学書であるが、その 第 1 部第 9 編には、世界最古とされるイタリア式複式簿記に関する内容が記述されている。また、この「文庫」には、 福澤諭吉がアメリカのブライアント＆スクラットンの共著である簿記教科書（Common school book-keeping, 1871）を訳した『帳合之法』（1873 年）なども含まれる。 何より、「ハーウッド文庫」の各原典を検討・分析する意義の一つは、イタリア式複式簿記がイギリス、ドイツ、オラン ダ、フランス、スペイン、アメリカなどに伝播・普及していったプロセスと簿記理論の発展過程を把握し、現在の会計学 の未解決問題を解明しようとすることにある。ハーウッド公認会計士事務所も同様に、直面する難題の解を先達の 知見に依拠しようとしたのであろう。 また、「ハーウッド文庫」は、簿記・会計学の研究の宝庫であると同様に、文化財としての価値も有している。各時 代に著された原典に直にふれることによって、我々は、歴史を遡り、文献・書物を通して、その各時代に生きた人々や その当時の社会と接することが許される。まさに、タイムマシンでその時代に行ったかのような感覚を楽しめる。さらに、 複式簿記が伝播していった国々を旅することもできる。国境、文化、時空を超えた経験を味わえることも、書物に出 会うことの醍醐味といえよう。 久留米大学の附属図書館には、「ハーウッド文庫」に限らず、貴重な文献・書物が多く所蔵されている。まずは、 書架を歩いてみたい。目的の書物に向かう途中で予期せぬ出会いに喜びを見い出したい。探し出そうとする書物の 周辺には、掘り出し物が眠っているはずである。そうした意外な発見がオリジナリティの開花に結びつくこともある。一見、 効率のよくない行為にこそ、人生における大きな転機が潜んでいるかもしれない。もちろん、図書館の利用の仕方は、 それぞれの専門分野や研究スタイルなどによって異なると考えられるが、とにかく、時間がある人もない人も図書館に足 を運んでみてはどうか。 - 1 - 図書館について 経済学部文化経済学科 3 年 梅野 俊春 久留米大学の御井図書館、大学の図書館と聞くと堅苦しいイメージがあると思う。 いかにも勉強、調べ物といったイメージ、たしかにそのような使い方こそ図書館といった感じだが、久留米大学の図 書館は案外広く快適な空間だ。ちょっとした休憩にもよさそうだ。 しかし、今回僕がこの図書館に来たのは休憩でも調べ物でもない。今回来た理由は、まぁ実を言うとゼミの先生に このレポートを書いてくれないかという提案を受けたからだが目的はちゃんとある。それは漫画だ。 僕は、高校生くらいから漫画家にあこがれていて漫画に非常に興味がある。そう、この久留米大学の御井図書館 には地下があり漫画も入っている。もちろんありとあらゆる漫画があるわけではない、手塚治虫の火の鳥や鉄腕アトム、 カムイなどがあった。ワンピースなどもあったように思う。そ