奥见裕邦関矢信康并木隆雄寺泽捷年.PDFVIP

BB231017 74 日本東洋心身医学研究　第23巻・第1／2号　2008年 日本東洋心身医学研究　第23巻・第1／2号　2008年 75 日本東洋心身医学研究会EBM作業チーム調査報告 　西洋薬および他の漢方方剤による無効例や拒 夏厚朴湯，楯子柏皮湯，桂枝加竜骨牡蛎湯，甘 薬例などの難治症例に対して，以下のように置 麦大棄湯，衆甘草湯，酸渠仁湯 心身症およびストレス関連疾患に対する 換した漢方方剤単独で有効な症例報告が数例あ 　少陽病期・胸脇苦満型：柴胡加竜骨牡蛎湯， 　　　　漢方治療のエビデンス る． 柴朴湯，柴胡桂枝湯，抑肝散，抑肝散加陳皮半 　①ロラゼパム内服難治例に対し，半夏潟心湯 夏 2）不安障害 ＋真武湯を経て半夏厚朴湯＋苓桂北甘湯の処方 　少陽病期・心下病鞭型二三黄潟心湯，半夏潟 にて有効1）． 心湯，加味帰脾湯，茨苓飲合半夏厚朴湯 　②苓桂北甘湯にて無効例に桂枝加竜骨牡蛎湯 　少陽病期・痕血型：黄連解毒湯，桂枝挟苓丸， 奥見裕邦　関矢信康　並木隆雄　寺澤捷年＊ を使用し有効2）． 加味迫遙散 　③向精神薬長期内服後，拒薬的であった症例 　少陽病期・水滞型：五苓散，苓桂北甘湯 もつ意味に対する心配，iii）発作と関連した行 に対し苓桂血甘湯と酸渠仁湯併用にて有効3）． 太陰病期・心下播鞭型：呉茱萸湯 緒 動変化 　④トフィソパム内服歴があり，発作再発例に 　太陰病期・腹直筋攣急型：小建中湯 口 　以上の傾向が発作後1カ月以上継続 対し柴朴湯と自律訓練法を併用にて有効4）． 　①六病位，虚実との関連 　不安障害は以下のように分類できる． 　③薬物，身体疾患，他の精神疾患の除外 　⑤トフィソパム，ジアゼパム内服にて発作軽 　ほとんどの症例が少陽病期に用いる方剤にて 　①パニック障害（恐慌性障害），②急性ストレ 　参照）パニック発作：強い不安恐怖を感じ， 減せず，桂枝加竜骨牡蛎湯と楯子柏皮湯内服に 症状改善を得られでいる．さらに分類すると胸 ス障害（ASD）／心的外傷後ストレス障害突然発症し10分以内に頂点に達するもので，以 て有効5）． 内型，胸脇苦満型が多く，心下病鞭型，痕