机械工学科助教砂见雄太-bulletin.soe.u.PDFVIP

vol.53,No1,2013,pp.117-118 東海大学紀要工学部 Vol. , No. , 20 , pp. - 新任教員紹介 新任教 員紹介 機械工学科・助教 砂見雄太 略歴 1985.12 茨城県生まれ 2004.3 下妻第一高等学校 卒業 2008.3 東海大学工学部機械工学科 卒業 2010.3 東海大学大学院工学研究科機械工学専攻 修了 2013.3 東海大学大学院総合理工学研究科総合理工学専攻 修了 2013.4 現職 担 当科 目 入門ゼミナール１，機械工学実験１，機械要素設計，機械工学概論，問題発見ゼミナール， 卒業研究１，２ 研 究活動 内容 示し，かつ設計変数の変動に伴う目的関数の値の変 動量も解 A に比べて極めて小さい．したがって， 1. は じめ に 解 B は解 A に比べてロバスト性が優れている．以 上記略歴の欄に示してあるように，筆者は学部・ 上に示したように，ロバスト最適設計手法を適用す 修士・博士と東海大学の出身である．学部 4 年次に， ることで高い性能を有したうえで不確定性に伴う 本学の副学長（研究担当）である橋本巨教授（機械 製品性能の変動量を最小限に抑えることが可能と 工学科）の研究室に所属してから，トライボロジー， なる． 中でも流体潤滑（主に小型流体軸受）を専門とした ロバスト最適設計では，設計変数の変動をモデル 研究に従事してきた．以下では，修士・博士課程で 化する必要があり，筆者が構築した手法では，設計 行ってきたロバスト最適設計に関する研究につい 変数および目的関数の変動を考慮する方法として て紹介する． 確率論を用いている．まず，設計変数が何らかの確 2. ロバ ス ト最適設計 率分布に従って変動すると仮定し，その際に評価対 製品設計の段階で加工誤差や環境変動などの不 象とする性能の期待値と性能の変動量を示す標準 確定性に対して検討することは，製品性能の確保に 偏差を数値計算により算出する．本ロバスト最適設 加えて製造コストの低減を図るうえで重要ある．近 計問題は，期待値と標準偏差の双方を最適化する同 年，このような課題に対してロバスト最適設計手法 時最適化問題となる．そこで本手法では，目的関数 が一つの有効な手段として注目を浴びている．明確 に期待値と標準偏差の積もしくは商を設定し，逐次 な定義はないが，ロバスト最適設計手法とは，加工 誤差や環境変動などの不確定性に伴う製品性能の ばらつきの範囲を考慮したうえで，最も優れた解を Solution Feasible 導き出す手法である．以下に筆者が構築したロバス ) y A Solution t t i ト最適設計手法の概念について示す． X i l