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3S技術(GPS,RS,GIS)の利用による森林管理業務の効率化 Title に関する研究( Abstract_要旨 ) Author(s)小林, 裕之 CitationKyoto University (京都大学) Issue Date2006-03-23 URL /2433/144079 Right Type Thesis or Dissertation Textversionnone Kyoto University 【870】 ばやし ひろ ゆき 氏 名 林 裕 之 学位（専攻分野） 博 士（農 学） 学位記番号 論 農 博 第2595号 学位授与の日付 平成18年 3 月 23 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 2 項該当 学位論文題目 3S技術（GPS，RS，GIS）の利用による森林管理業務の効率化に関す る研究 ） 論文調査委員 竹内典之 教授酒井徹朗 助教授芝 正己 論 文 内 容 の 要 旨 本論文は，森林管理業務の効率化を目的として，GPS（全地球測位システム），RS（リモートセンシング），GIS（地理 情報システム）のいわゆる3S技術の実利用に関する研究成果を取りまとめたもので，以下の6章からなっている。 第1章では，研究の目的，方針と，空間データを取り扱う際に必要な測地系と座標系について述べている。 第2章では，測位方式の異なる複数のGPS受信機を使用した実験結果について述べている。森林内での単独測位による 少し，期待精度が10m程度の通常業務には十分利用できることを明らかにしている。また，海上保安庁のビーコン局を利 用するDGPSによる森林内調査点での平均水平誤差は，SA解除によって4．9mから3・5m，6・1mから6・6mへとそれぞれ 変化し，測位精度は解除前後で変わらないという過去の知見を追認している。さらに，高価な測量用受信機を用いる干渉測 位は，森林内では非常に不安定でフィックス解も得られないことから，樹冠下では使用困難であると指摘している。林分の 特定やナビゲーションには単独測位，単木の特定にはDGPS，というように，装備や精度を考慮しながらこの両者を使い 分けることを提案している。 第3章では，森林管理分野でこれまで用いられてきたアナログ空中写真を，GIS時代に適したデジタル正射写真へ変換 する方法の比較と作成の効率化について述べている。まず，ステレオペア写真から発生させたDEM，国土地理院の50m メッシュDEM，GCPの標高値，の3種類の標高データを使用し，縮尺1／25，000の地図画像を併用してデジタルオルソフォ トを作成したところ，オルソ変換後の平均GCP残差はそれぞれ16．4，17．0，30．6mとなり，作業量と変換精度を考慮す れば，単写真と既存のDEMを用いる方法が最適であると指摘している。また，この方法を用い，縮尺1／2，500および1／ 5，000の市町村管内図を併用して，GCPを20点程度，10点程度取得してデジタルオルソフォトを作成したところ，オルソ変 換後の平均GCP残差はそれぞれ2．41，3．06mとなり，GCPは10点程度でも実用上支障がないことを明らかにしている。 なり，DEMの違いがGCP残差の差としては現れないことも明らかにしている。市町村管内図等の小縮尺地形図とDEM を使用して10点程度の標高値付きGCPを取得し，市販のDEMを使用してオルソ変換とGCPの修正を数回繰り返し，変 換後のGCP最大残差を10．Om以内に収める，という一連の手順が，簡易デジタルオルソフォトの効率的な作成方法であ ると提案している。 第4章では，GISと空間統計解析による地すべり危険地のマッピングについて述べている。まず，富山県全域を対象と した地すべり関連GISデータセットから，有効起伏量，高度分散異常量，地質区分，構造線からの距離，植生区分