贮留层总合评似.PDF

第３章 貯留層総合評価 3.1 貯留層の総合評価 貯留層総合評価においては、第２章で構築した貯留層モデルを用いてＣＯ 挙動予測シミ ２ ュレーションを実施し、その結果を基に計画通りのＣＯ 圧入が可能か、貯留層からのＣＯ ２ ２ の漏出は生じていないか、長期間にわたって計画通りの範囲にとどまっているかを評価し た。以下、滝ノ上層および萌別層の評価結果について示す。 3.1.1 滝ノ上層評価結果 (1) 貯留層評価 2.7.1 で記載の通り、滝ノ上層は火山性砕屑物を含む火山岩層であり、上部の火山岩・ 凝灰岩からなる滝ノ上層Ｔ１部層と下部の泥岩層からなる。滝ノ上層Ｔ１部層（層厚が約 600m）は、さらに上部の凝灰岩卓越層と下部の火山岩卓越層に分けられる。 溶岩～凝灰角礫岩相では良好な圧入性状が期待できることから全体が圧入対象となり、 凝灰岩相は部分的に高い孔隙率を有する領域が存在し、一部が圧入対象となり得ると考え られる。 (2) 遮蔽層評価 2.7.2 で記載の通り、遮蔽対象層となる振老層および平取+軽舞層は、約1,100m の層厚 を有する。苫小牧ＣＣＳ－１におけるリークオフテスト結果から、振老層下部でリークオ フ圧力が等価泥水比重1.96 の強度を持つことを確認した。 苫小牧沖構造の西翼には断層が存在するものの、振老層および平取+軽舞層は主に泥岩 からなることと、周辺坑井データを用いた地層水塩分濃度分布と地層圧力分布から、遮蔽 層を超えた垂直方向の地層水の移動はないものと考えられる。 -6 -6 振老層で採取したコア試料では、水浸透率が8.2×10 ～36.7×10 mD、スレショルド圧 力が1.29MPa～12.3MPa 以上の実測データが得られている。後者については、1.29MPa とい った比較的低い分析値が得られているものの、ＣＯ －水系の条件で分析した場合には、 ２ 11.72MPa 以上の値が得られている。 以上の条件・データから、振老層および平取+軽舞層は、良好な遮蔽性能を有する地層 であると考えられる。 3-1 (3) シミュレーション概要 ① 概要 構築した貯留層モデルを用いて、ＣＯ 挙動予測シミュレーションを実施した。シミュレ ２ ータは、Computer Modelling Group Ltd.社のＧＥＭ（ver2010.12）を使用した。シミュレ ーションで考慮した貯留メカニズムは、泥岩の毛管圧力と低浸透性による物理的トラッピ ング、残留ガス飽和率とガス相対浸透率のヒステリシスによる残留ＣＯ トラッピング、 ２ ＣＯ の地層水への溶解による溶解トラッピングである。 ２ 圧入位置については、陸上から掘削可能な圧入井の仕様に応じて設定した。すなわち、 ＣＯ 圧入井は陸上から南西方向に掘削すると仮定し、圧入井における滝ノ上層Ｔ１部層の ２ 全区間に対してＣＯ を圧入した。最終坑径を8.5 インチ（半径0.10795m）、チュービン ２ グ径を3.5 インチ（内半径0.038m）とした。 圧入時に許容される最大坑底圧力については、苫小牧ＣＣＳ－１の振老層下部でのリー クオフ圧力が等価泥水比重で1.96 であるので、貯留層上限深度での地層破壊圧力を計算し、 その90％を圧入圧力上限とした。すなわち、ＣＯ 圧入井において、グリッドモデルでの ２ 貯留層最上位での垂直深度2,419.4m から地層破壊圧力を求め、この90％（41,853kPa）を ＣＯ 圧入時に許容される最大坑底圧力 （貯留層上限深度での坑内圧