戦后日本近代化思想.pptVIP

第五章戦後日本の近代化の思想――個人主義と集団主義 　　　　　　　　　 　　　　　　　　　 封建遺制の集団主義（戦前） 　　　　　　　　　↓ 西欧近代的個人主義（戦後） 　　　　　　　　　↓ 物質的な近代化を果たす。 一方、精神的には個人主義化せず、集団主義が残る。 　　　　　　　　　↓ 間人主義――日本的集団主義（矛盾を統一するための理論） ＊ 間人主義について 間　　　人：人と人との間を重視する人間の意。 間人主義：西欧社会の個人主義に対して日本的イエ社会の 　　 間柄主義に生きる人間個人を、濱口恵俊は 　　　　　　　　　「間人」と呼び、そこに成立するイデオロギーを　 　　 「間人主義」と呼ぶ。 特　　　徴：（1）相互依存主義――社会生活はひとりでは 　　　　　　　　　　　営めない以上、相互の扶助が人間の本態だ、 　　　　　　　　　　　とする理念。 　　　　　　　　　（2）相互信頼主義――自分の行動に相手も 　　　　　　　　　　　きっとうまく答えてくれるはずだ、とする互い 　　　　　　　　　　　の信頼感。 　　　　　　　　　 　　　　　　　　　（3）対人関係の本質視――相互信頼の上に 　　　　　　　　　　　成り立つ関係は、それ自体が値打ちあるもの 　　　　　　　　　　　とみなされ、「間柄」の持続が無条件で望ま 　　　　　　　　　　　れる。 ○　封建遺制としての集団主義 集団主義：一般に、集団の成員が、成員個人の思想、 　　　　　　　　　信条を、集団の秩序に委ねる立場。 特　　　徴：非合理主義、権力主義、官尊民卑、男尊女卑、 　　　　　　　　　形式主義、無責任など。（作田啓一） 集団主義という概念に対する検討 　　＊　集団主義に正確に対応する西欧語はない。 　　＊　日本語では、1960年代の始めから「集団主義」は 　　　　　肯定的な響きを与えられた。（濱口恵俊） ○　日本的集団主義 　新たなるナショナリスティックなイデオロギー： 　　　60年代以後、西欧的個人主義に代わる日本 　　　の伝統社会にふさわしい間人主義あるいは 　　　「日本的」集団主義の誕生 　 　　 * * ○　近代化思想の発展 ○　戦後の個人主義 　戦後近代主義と個人主義の関係 　作田の視点から見た戦後個人主義のあいまいさ 　　＊　主体性――個人主義の概念が不明確 　　＊　近代化と西洋化の区別――日本の近代化は 　　　　　産業化だけが目覚しく進行した。