山林素地及び山元立木価格调-一般财団法人日本不动産研究所.PDF

記者発表説明資料 田畑価格及び賃借料調 （平成22 年 3 月末現在） 山林素地及び山元立木価格調 （平成22 年 3 月末現在） （財）日本不動産研究所研究部 平成 22 年 9 月 2７日（月） 発表説明資料 田畑価格及び山林価格調査 平成２２年９月２７日（月） 財団法人 日本不動産研究所 １ 調査方法の概要 (1) 田畑価格及び賃借料調 ・この調査は、都道府県で農地事情を最もよく反映するとみられる市町村約1,500を選 定し、当該市町村の田畑を生産力及び耕地条件等によって「上の中・普通・下の中」の 品等に区分した3月末現在の田畑価格及び賃借料について市町村役場又は農業委員会等に 調査票を送付し回答を得ている。今回の回収率は72.0%である。 ・田畑価格及び賃借料調は、農地を農地として利用する売買の価格を調査するため、 「宅地見込み等が織り込まれ、著しく高額な価格」を除いた普通品等の実測10ａ当たり の価格及び賃借料を採用した。 (2) 山林素地及び山元立木価格調 ・この調査は、都道府県で林業事情を最もよく反映するとみられる市町村（交通・運 材ともに不便な水源地帯を除く）約1,000を選定し、山林素地価格は当該市町村の山林を 立地条件等によって「上の中・普通・下の中」の品等に区分した用材林地（針葉樹林地） ・薪炭林地（広葉樹林地）別、山元立木価格は杉・桧・松・薪炭材別の各3月末現在の 価格について、市町村役場又は森林組合等に調査票を送付し回答を得ている。今回の回 収率は72.0%である。 ・山林素地価格は、林地を林地として利用する売買の価格を調査するため、「宅地見 込み又は観光開発等により著しく高額な価格」を除いた普通品等の実測10ａ当たり価格 を採用した。 ・山元立木価格は、規格が末口径20～22㎝、長さ3.65～4m程度の並丸太（利用材積と いう）について、最寄木材市場渡し素材価格から伐木・造材及び運搬費等の生産諸経費 を差し引いた利用材積１ｍ３当たりの価格を採用した。 ２ 調査結果の概要（平成22年3月末現在） (1) 田畑価格及び賃借料調 ① 全国平均の普通品等実測10a当たりの価格は、田が87万2622円、畑が50万8112円で、 前年に比べ田が△3.3％、畑が△2.4％それぞれ低下した。これは、年々農業従事者が減 少するとともに高齢化が進展していることに加えて、平成21年産農産物が7月以降の低温 等により収量被害や品質低下に遭遇したことなどから、農業の収益性が低下しているた め引き続き田畑ともに下落となった。 - 1 - 田価格は、水田利用への取り組みが見直されてきていることから、耕作放棄面積は従 来にくらべて減少する気配がみられるものの、昨年の米作作況が98となったことや経済 不況のため外食産業からの需要が減少していることなどから、米作経営の収益性が低下 したため下落となったものである。特に、山間部などの条件不利地域では田の集積が難 しく買い手がほとんどいない地域が多い。このため、平成4年の119万2792円をピークに 平成5年以降18年連続の下落となった。 畑価格は、近年の世界的食料需給の逼迫懸念や野菜需要の国産化指向により、北海道 において豆類や野菜、東北でそばや飼料作物、九州でかんしょなどの作付けが増加する など、従来に比べると、畑利用に安定感が窺える。しかしながら、条件不利地域では、 買い手がないため引き続き下落となった。このため、平成4年以降19年連続の下落となっ た。 田価格が下落した理由をみると、「米価の下落」26.0%、「農業後継者の減少」 24.3%、 「買い手がない」22.9%の順で、「米価の下落」を理由とする割合が最も高く、全国的に 「米価の平準化」が進行したため、良質米を生産してきた東北、北陸では、「米価の下 落」が４割近くと、田