基本理念基本目标-刈谷.PDF

第１章 基本理念・基本目標 第１章 基本理念・基本目標 １ 基本理念 地域で何らかの支援を必要としている人を、地域社会の構成員として包み支え合うとい う「参加と支え合いで築く 共に暮らせるまち」の考え方を、本計画の基本理念とします。 障害のある人、子育てに悩んでいる人、認知症の人やその家族、ひとり暮らしで閉じこ もりの高齢者、生活に困窮している人等、地域にはさまざまな人がいます。だれもが支援 を必要とする状況になる可能性があり、支援を必要としている人が、必要な支援を受ける ことにより、健康で文化的に暮らせるよう、地域の中で共に支え合って生きる社会を築い ていくことが求められます。 この10年ほどの間に、介護をはじめとするサービスが質、量ともに飛躍的に増加してい ます。そのような状況で、地域で支援を必要としている人のニーズを見ると、介護や家事 の支援もさることながら、地域社会や家族との関係の希薄化、孤立化によって生じるもの が少なくありません。地域での生活を継続していくため、日常的で柔軟な見守り等の支援 がより必要とされてきています。 また、小地域のネットワークによる地域福祉活動は、公的な介護・福祉サービスの補完 や代替としての役割以上に、地域社会のつながりを築く住民の役割として重要視されてき ています。 この計画では、公的な支援の充実とともに、住民相互が、地域に働きかけて、地域の中 に「つながり」をつくっていくことが大きなテーマとなっています。 このため、住民の幅広い参画を得て、さらに市や市社会福祉協議会、自治会、ＮＰＯ、 ボランティア等地域社会におけるさまざまな機関・団体のつながりを築くことによって、 「参加と支え合いで築く 共に暮らせるまち」の実現を目指します。 基本理念：参加と支え合いで築く 共に暮らせるまち - 55 - 第２部 基本計画 ２ 基本目標 「参加と支え合いで築く 共に暮らせるまち」を基本理念とし、次の基本目標を掲げ、 施策を推進します。 (1) 福祉への理解の促進 市民一人ひとりが地域福祉の主役となって取り組んでいくために、福祉意識を高め、 地域の福祉課題や地域福祉活動の必要性を理解し、共有していくことが必要であること から、あらゆる機会を活用して広報・啓発活動、福祉教育の充実を進めます。 (2) 支え合いのしくみづくり 地域福祉をさらに推進するために、住民、自治会、ボランティア、民生委員・児童委 員等が連携できるネットワークづくりが必要となっています。地域社会全体における福 祉課題の共有や課題解決に向けた取組みの検討を行うためのしくみづくりを進めます。 (3) 地域における福祉サービスの充実 社会福祉事業の充実を促し、地域で安心して暮らしていくために必要なサービスの 質、量の確保に努めるとともに、福祉ニーズや地域の課題を把握し、必要とする人に 適切なサービスが提供されるための体制づくりと、住民が主体となる生活支援サービ スや集いの場づくりが促進されるよう支援していきます。 (4) 地域での見守りと権利擁護の推進 孤立死、高齢者を狙った犯罪、子どもを巻き込んだ事故や犯罪の未然防止、災害時 の避難支援等、安心して暮らせるまちづくりを地域ぐるみで推進します。地域の見守 り、声かけの充実を図り、早期発見、予防、解決できる体制づくりの推進や、災害時 に支援を必要とする人の把握および災害時の支援体制の整備も進めます。また、認知 症高齢者の増加への対応、障害のある人の自立生活支援のための権利擁護を推進しま す。 - 56 - 第１章 基本理念・基本目標 ３ 成果指標 基本計画については、市民意識調査から成果指標を定め、次期計画の策定開始年度にあ たる平成30 年度に評価を行います。