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2006.11.1 全日本鍼灸学会雑誌，2006年第56巻5号, 755-766 （65） 755 第55回 全日本鍼灸学会学術大会 （金沢） ワークショップ ＷＨＯの目指すものと経穴部位標準化委員会の活動の経緯と展望 第二次日本経穴委員会作業部会 1) 2) 3) 4) 形井 秀一 、篠原 昭二 、坂口 俊二 、浦山 久嗣 5) 6) 7) 河原 保裕 、香取 俊光 、小林 健二 1）委員長、全日本鍼灸学会 2）副委員長、全日本鍼灸学会 3）東洋療法学校協会 4）委員長推薦 5）日本鍼灸師会 6）日本理療科教員連盟 7）日本東洋医学会 要 旨 経穴部位の標準化は、1989年にジュネーブ会議で経絡経穴名 （奇穴八脈、奇穴も含 む）が国際標準化されて以来、永年の懸案であり困難な課題とされてきた。それ以来、 14年の時を経て2003年、ＷＨＯ西太平洋地域事務局 （ＷＰＲＯ）主導の下、日本、中 国、韓国による経穴部位の国際標準化に関する非公式諮問会議が始まった。この会議は 特別会議を含めると３年で９回を数え、標準化達成に向けて大きく前進した。そしてそ の目標は、2006年秋、日本 （つくば市）で開催される経穴部位標準化公式会議で結実 する。 これまでの経緯と今後の課題をまとめたので報告する。 キーワー ド：第二次日本経穴委員会、経穴部位国際標準化に関する非公式諮問会議、 経穴、経穴部位、標準化 はじめに Ⅰ．経穴部位の国際標準化に向けて－6回の非公 経穴部位国際標準化を実現させるためのプロジェ 式諮問会議の経緯－ クトが発足して2年半以上が経過し、WHO が第1 坂口俊二 回会議を立ち上げてからほぼ3年が費やされたが、 １．経穴部位の標準化に関する歴史的経過 2006 年のつくば市での会議で最終的な決定が行 1982 年12 月、マニラのWHO 事務局で行われ われる見込みとなった。2006 年3月に行われた東 た第1 回経穴用語標準化に関するWHO 西太平洋 京会議の報告という形で、これまでの活動と今後 地域諮問会議、さらに1989 年10 月30 日－11 月3 の見通しをまとめた。 日にジュネーブのWHO 本部で行われた鍼用語標 1） 準化国際会議 で経絡 ・経穴の国際統一標準用語 ・ 略語が決定された。しかし、経穴の標準部位や取 筆頭者連絡先 形井 秀一 〒305-852 1 つくば市春 日4-12-7 筑波技術大学 保健科学部 756 （66） ワークショップ 全日本鍼灸学会雑誌56巻5号 穴法の表記については、各国の主張に大きな隔た 考えられる。 りがあり決定にはいたっていない。 このよう