少子化问题総合的対応求.pdf

少子化問題への総合的な対応を求める ～人口減少下の新しい社会づくりに向けて～ ２００７年３月２０日 （社）日本経済団体連合会 目 次 概 要 はじめに ······································································································· １ Ⅰ． 総論 １.少子化問題に対する国全体としての共通認識·············································２ ２.新しい社会づくりの方向性 ·····································································３ Ⅱ． 各論 １.企業の取組みの基本姿勢········································································５ ２.ワーク・ライフ・バランス推進に向けた企業の行動指針······························５ (1)経営トップのリーダーシップの発揮 (2)メリハリのある働き方の実現 (3)職場の意識醸成を図るための幅広い運動の展開 (4)マネジメント職に対する教育 (5)主体的なキャリア形成の環境整備 (6)女性の就労継続支援と再雇用の推進 (7)次世代法の行動計画におけるＰＤＣＡサイクルの活用 (8)社会全体に対する積極的なアピール (9)創意工夫を生かした取組み (10)企業間の連携の推進 ３.政府の推進する少子化対策に関する要望 (1)子育てに優しい社会づくりに向けて ······················································11 ①子育てしやすい地域社会・街づくり対策 ②利用者の選択に基づく多様な保育サービスの充実 ③子育て世帯に対する経済的負担の軽減 (2)柔軟で再チャレンジ可能な社会づくりに向けて ·······································14 ①柔軟で自律的な働き方の確保 ②転職、復職等が容易な社会的仕組みづくり (3)国全体で人材を育てる社会づくりに向けて ·············································16 ①初等・中等教育、とりわけ公教育の再生 ②高等教育の充実と奨学金制度の抜本的見直し ③社会人教育に対する支援の拡充 ４. 国民一人ひとりの意識改革、国民運動に向けて ········································17 おわりに ·······································································································20 【参考】ワーク・ライフ・バランス推進に関する企業の取組み事例集······················21 はじめに 少子化問題は、人口減少社会が到来したわが国において、もっとも重要な国 家的な課題の一つである。しかし、現状では少子化傾向に歯止めがかかってお らず、2005年の合計特殊出生率は1.26と戦後最低を更新した。わが国の将来の 姿を展望すると、2006 年 12 月公表の「日本の将来人口推計（中位の例）」によ れば、出生率、死亡率ともに少子化と高齢化が一層進行し、2055 年には総人口 が8,993万人、出生数も約46万人と現在の半減以下になることが推計されてい る。一方、65 歳以上の高齢者人口は 3,636 万人と総人口に占める高齢化率が 40.5％になり、超少子