大気汚染について微小粒子状物資PMとは.pdfVIP

2013/3/13 「大気汚染に関する講演会」資料 大気汚染について -微小粒子状物資“PM2.5”とは- 在中国日本国大使館 経済部書記官（環境担当） 岡﨑雄太 １月、激甚な大気汚染が頻発 • １月１２日、北京市内の多くの観測地点でPM2.5 3 の観測値が700μg/m を超過（中国の環境基準 値の約10倍、日本の環境基準値の約20倍） • １月に環境基準達成を達成したのは5 日間のみ。 各地で1961年以来最悪のスモッグが発生。 • 原因は、地上付近の空気の冷え込みにより大気 の対流が停止し、市内及び周辺地域の工場や 自動車から排出された大量の汚染物質が、長時 間・広範囲・高濃度に蓄積し、滞留したため。 2 • 汚染は北京、天津、河北、河南、山東、上海、江 2 蘇、安徽、湖北、湖南省等143万km もの広範囲 を覆い（日本の国土面積の約3.5倍）、８億人に 影響。 • 各地の病院で、呼吸器患者が1～4割増。 • 工場の生産停止（日系企業を含む）や建設工事 の中止、交通事故多発、高速道路・空港の閉鎖 など様々な影響。 • 日系企業も、従業員や家族の健康を守るため、 マスクや空気清浄機を購入するなど対応。 • 韓国や日本への越境汚染も懸念。 3 １月のPM2.5観測値 中国環境基準(75μg/m3) 米国環境基準（35μg/m3) 米国大使館・領事館測定データ 4 3 3 左は2月28 日（米国大使館のPM2.5観測値：469μg/m ）、右は翌3月1 日(同：10μg/m ） 5 北京の大気汚染の現状 3 • ＰＭ１０の年平均値は109μg/m （2012）と、新環境基準 （70μg/m3 ）を超過 。 14年連続で改善というものの、依 然として厳しい状況。 • 環境基準達成は2030年の見通し。 – 世界の首都下位10位、中国主要31都市下位5位(WHO, 2011) – 113都市中、ウルムチ、蘭州に次いで下位3位(2012年上半期) 3 3 – 東京(一般排ガス測定局21μg/m , 自動車排ガス測定局23μg/m , 2011)の5倍 – 日本の1960～70年代のレベルに相当。当時、深刻な公害により 健康被害、訴訟が多発（1970年公害国会、1971年環境庁設立）。 200 150 100 PM10年平