多国籍企业外货资金集中运営管理规定试行-三菱UFJ银行.PDF

BTMU （China）実務 ・制度ニュースレター 2014 年 4 月 28 日 第 95 期 BTMU （China）実務・制度ニュースレター 2014 年 4 月 28 日 第95 期 国家外貨管理局 「多国籍企業外貨資金集中運営管理規定（試行）」を公布 トランザクションバンキング部 国家外貨管理局は2014 年 4 月 25 日（通知に記載された日付は4 月 18 日）にホームページ上で『国 家外貨管理局による「多国籍企業外貨資金集中運営管理規定（試行）」公布に関する通知』（匯発[2014]23 号、以下「23 号通知」という）を公布しました。2014 年 6 月 1 日から施行されます。 内容は、中国域内1全域の企業を幹事企業とした外貨資金集中運営管理（外債枠の集中、対外貸付枠 の集中、外貨両替の集中）、経常項目外貨集中決済・ネッティングを可能とするものです。 本件を機に中国統括会社を中心とした外貨クロスボーダープーリングや集中決済の導入が本格化す る可能性がありますが、業務開始の難易度や具体的な実務操作などについては今後の当局の見解を確 認する必要があります。 1、経緯 多国籍企業の外貨集中運営管理は 2012 年 12 月以降、ごく一部のパイロット企業に対して認めら れていました（以下「従来のパイロットスキーム」）が、パイロット企業の認定取得は極めて「狭 き門」となっていました。 今年 2 月 28 日に国家外貨管理局上海市分局が公布した「中国（上海）自由貿易試験区建設を支 2 持する外貨管理実施細則に関する通知」(上海匯発[2014]26 号、以下「試験区 26 号通知」） により、 中国（上海）自由貿易試験区（以下「試験区」）に登記された企業を幹事企業とした外貨資金集中 運営管理が可能となりましたが、多国籍企業の本社や中国統括会社の多くは北京や上海市内といっ た試験区外の一般地域に存在しており、これらを幹事企業とした外貨資金集中運営管理の展開が困 難である状況に変わりはありませんでした。 今回の 23 号通知は試験区に限らず一般地域の企業（財務公司を含む）を幹事企業とし、「備案3」 ベースで外貨資金集中運営管理業務の開始を認める内容となっている点が従来からの大きな変更 点です。一方で、「域内メンバー企業の前年度外貨収支合計額 1 億ドル超」などといった条件が設 けられており、また地方ごとに資格認定ルールが別途設けられる可能性もあります。 2、23 号通知により取扱が可能となる業務の概要 以下の業務が可能になります。 1 域内とは「香港・マカオ・台湾地区を除く中国国内」を指します。域外とは「中国国外および香港・マカオ・台湾地区」 を指します。 2 詳細は当行の実務・制度ニュースレター第88期（2014年3月3 日発行）をご参照ください。 3 「審査・批准」とは異なり「届出」に近い概念ですが、実際には当局の審査承認が必要となります。 1 BTMU （China）実務 ・制度ニュースレター 2014 年 4 月 28 日 第 95 期 【図表1 ：23 号通知による取扱可能業務】 取扱可能業務 概要 外債枠の集中 域内メンバー企業の外債枠（未使用額）を幹事企業に集中すること(全 （第十七条～第十九条） 額集中、一部集中と も可)。 対外貸付枠の集中 域内メンバー企業の対外貸付限度枠を幹事企業に集中すること。 （第二十条） 集中する対外貸付限度額＝域内メンバー企業の所有者権益の 50％（こ の限度を超える場合、外管局に個別申請） 両替集中 経常項目下、直接投資、外債および対外貸付項目下の人民元両