潮川水系河川整备基本方针PDF.PDF

潮 川 水 系 河 川 整 備 基 本 方 針 平成 １４ 年１０月 島 根 県 潮 川 水 系 河 川 整 備 基 本 方 針 目 次 １．河川の総合的な保全と利用に関する基本方針 ……………… １ ２．河川の整備の基本となるべき事項 …………………………… ２ （１）基本高水並びにその河道及び洪水調節施設へ の配分に関する事項 …………………………………… ２ （２）主要な地点における計画高水流量に関する 事項 ……………………………………………………… ２ （３）主要な地点における計画高水位及び計画横断 形に係る川幅に関する事項 …………………………… ３ （４）主要な地点における流水の正常な機能を維持 するため必要な流量に関する事項 …………………… ３ （参考図）潮川水系図 ………………………………………… ４ １．河川の総合的な保全と利用に 関する基本方針 うしおがわ にまぐんにまちょう おおぐに あまごうちがわ 潮 川水系はその源を邇摩郡仁摩町の大国地先の丘陵地に発し、天河内川等の支川を にまちょう 合わせながら流下し、仁万町地先において日本海に注いでいる。また、本水系の流域 にまちょう 面積は約21kmで、その流域は仁摩町に属している。2 本水系における治水事業は、昭和39年7月の大出水を契機に昭和42年度から小規模河 ぜんこうじ 川改修事業により計画高水流量を290â/sとして河口から善興寺地先までの間の掘削、 護岸等に着手した。その後、昭和47年7月、昭和50年７月の大出水により、共に300戸 うしお 近い浸水被害に見舞われた。また、昭和56年3月には工事実施基本計画を策定し、潮 ばし 橋地点における基本高水ピーク流量を290â/sとした。現在、統合河川整備事業として 進めている。 本水系の水利用は、農業用水として、約80haの耕地のかんがいに利用されている。 本水系の河川環境の特徴は、下流域ではクロマツ群落が分布し、特に河口部には貴 さかんだ 重な植物群落として「仁摩のクロマツ林」が存在する。また、「坂灘遺跡」をはじめ として数多くの遺跡が分布している。河道内はこれまでの改修により護岸等が施行さ れているが、寄州の形成、水際の植生が徐々に進んできており、スズキやコイ等が生 息している。また、親水施設の整備により背後の公園利用と一体となった水辺空間利 用が行われている。上流域ではコナラ群落が広く分布する大起伏丘陵地を流下してお いわみぎんざん り、流域内には「世界遺産暫定リスト」に登載された「石見銀山遺跡」が存在し、特 さくのうち ともがうら いわみ に中心となる「銀山柵 内」、その柵内から鞆ヶ浦を結ぶ「石見銀山街道」、「石見 城跡」などの貴重な遺跡が存在している。河道内は寄州の形成により水際の草木が繁 茂し、生物の多様な生息・生育環境を形成しており、カワムツや貴重種のメダカ等の 魚類が生息している。 本水系における河川の総合的な保全と利用に関する基本方針としては、流域全体の 視野から流域住民や関係機関と連携し、地域計画等と調整を図り、地域社会の状況変 化に対応し、治水・利水・環