国家外货管理局が‘多国籍企业外货资金集中运营管理规定’を公布外货.PDFVIP

BTMU （China）実務・制度ニュースレター 2015 年 8 月 13 日 第 143 期 BTMU （China）実務・制度ニュースレター 2015 年 8 月 13 日 第 143 期 国家外貨管理局が「多国籍企業外貨資金集中運営管理規定」を公布 外貨資金集中運営管理が一部緩和、外債枠に比例自律管理が追加される 中国トランザクションバンキング部 国家外貨管理局は 2015 年 8 月 12 日（通知記載日付は8 月 5 日）に『国家外貨管理局による「多国籍企業 外貨資金集中運営管理規定」公布に関する通知』（匯発[2015]36 号、以下略称「36 号通知」）を公布しました。 2015 年 8 月 5 日から施行されています。 内容は、2014 年 6 月 1 日から施行されている『国家外貨管理局による「多国籍企業外貨資金集中運営管理 規定（試行）」公布に関する通知』（匯発[2014]23 号、以下略称「23 号通知」）1の内容を一部変更したもので、 「23 号通知」は本「36 号通知」の公布と同時に廃止されます。 内容は、「23 号通知」と同じ、外貨資金集中運営管理（外債枠の集中、対外貸付枠の集中、外貨両替の集 中）、経常項目外貨集中決済・ネッティングについての規定ですが、外債枠の管理方法等一部が変更されて いますので、変更点を中心にご説明致します。 【図表 1 ：外貨集中運営管理規定一覧】 施行日 通達名 内容 国家外貨管理局上海市分局  中国（上海）自由貿易試験区に登記さ 2014 ① 中国（上海）自由貿易試験区建設を支持する外 れた企業を幹事企業とした外貨資金 2/28 2 貨管理実施細則（上海匯発[2014]26 号） 集中運営管理が可能に 国家外貨管理局  一般地域の企業（財務公司を含む）を 2014 ② 多国籍企業外貨資金集中運営管理規定（試行） 幹事企業とした外貨資金集中運営管 6/1 （匯発[2014]23 号） 理業務が可能に 国家外貨管理局  本「36 号通知」 2015 ③ 多国籍企業外貨資金集中運営管理規定  ②を廃止し、一部内容を変更 8/5 （匯発[2015]36 号） 1、「36 号通知」の主な内容 本「36 号通知」は公布同時に廃止される「23 号通知」に代替するものとしての位置づけであり、多国籍企 業の外貨資金集中運用について、特に外債関連の変更点が多く織り込まれています。 （1）外債比例自律管理の導入（⇒資金調達枠の増加が期待される） 北京中関村、遼寧省などで限定的に政策試行が始まっている「比例自律管理外債枠」の考え方3 が、今 回、多国籍企業の外貨資金集中運用にも適用されることになりました。 「外債比例自律管理」とは、外貨のクロスボーダープーリング（以下略称、CBP）を通じて調達できる外債 額が、従来の「各メンバー企業の投注差（投資総額‐登録資本金）空き枠合計」に加え、「各メンバー企業の 純資産合計×1 倍（当初）」という計算式が新たに導入されました。さらに、リスク管理の観点から、新たに 「資産負債率75%以下」が遵守すべき指標として追加されています。 外貨 CBP 導入企業は、「資産負債率 75%以下」の指標を勘案しながらではありますが、外債枠の計算方 1 詳細は、BTMU （China）