表土层-蒜山地质年代学研究所
地質技術 第 4 号 3-14 頁(2014) 3
表層崩壊地における「表土層」の現地調査
および樹脂固定標本による地質記載と解析
-兵庫県・洲本花崗閃緑岩分布域の例-
1) 2) 1)
井上 善夫 ・藤原 誠 ・香本 佳彦
要旨 斜面で発生する崩壊のうち,特に表層崩壊については表土層を対象として,各種原位置
試験機器を用いた調査・研究が数多く報告されている.一方で,斜面の表土層についての地質学的
評価を目的とした研究例は少ない.とりわけ残積性表土層の場合は地質学的な評価基準がないた
めに,その取り扱いが難しいこともあってほとんど研究されていない.そこで筆者らは兵庫県の
洲本花崗閃緑岩分布域において,その表層崩壊地でみられる表土層に着目し,現地調査に加えて
表土層の樹脂固定標本を作製し,表土層の層相及び割れ目の記載を行った.また簡易貫入試験お
よび土層強度検査棒を用いて,表土層の土壌層位と土層深との対応を検討するとともに,崩壊に
至った地質的な要因についても検討を行った.
その結果,対象崩壊地における崩壊面は,B 層と C 層(強風化花崗岩)の境界付近にほぼ相当し,
その深度は D5(簡易貫入試験 Nd 値 5)にあたる.またその深度は,土層強度検査棒の土層深と
もおおむね一致する.表土層の樹脂固定標本には水みちと考えられる微小割れ目が発達し,また,
崩壊面に対応する流れ盤をなす微小割れ目も認められる.崩壊発生時,表土層に発達した微小割
れ目は水みちとしてだけでなく,崩壊面としても機能した可能性がある.
キーワード:表層崩壊,表土層,洲本花崗閃緑岩,簡易貫入試験,
土層強度検査棒,土層深,樹脂固定標本,崩壊面
1.緒論 が多く人的・物的に甚大な被害をもたらしている.そ
のため,表層崩壊の発生源である表土層を対象とした
わが国では近年,集中豪雨の頻度増加とそれに伴っ 研究は盛んに行われ,なかでも各種原位置試験機器を
て土砂災害が増加傾向にある(内閣府,2013).土砂災 用いた調査・研究がこれまで数多く報告されている.
害はその規模や特徴から,崩壊(がけ崩れ),地すべ
り,土石流などに分けられる.崩壊のうち,とりわけ 1. 1.これまでの研究
表層崩壊は集中豪雨時に斜面表層に存在する風化堆積 表土層の調査・研究では,特に簡易貫入試験(簡易
物が崩落するものであり,小規模ながらその発生頻度 動的コーン貫入試験:大久保・上坂,1971;地盤工学
Engineering Geology of Japan, No. 4, 3-14 (2014)
Geological descriptions and analyses of a slope
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