琵琶湖底质调查报告书
琵琶湖底質調査報告書
(平成 23~平成 25 年度)
平成 27 年 3 月
滋賀県琵琶湖環境科学研究センター
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はじめに
当センターでは、琵琶湖の主に水質に関して、「環境測定項 目」等を法で定められた規定にし
たがって定期的に調査 ・分析 してきている。ただし、それ ら諸項 目の中でも 「化学物質」が検出
されることは稀であるが、これは琵琶湖において化学物質の汚染を気にする必要がないことを、
必ず しも意味するものではない。とい うのも、①元々微量である化学物質が、琵琶湖の 275 億 ト
ンとい う巨大な容量の中では、ほとんど検出限界以下の濃度に薄められること、②年間 60 億 ト
ンとい う膨大な流入水量があり、ほぼ 5 年で流出していくため、水中にはそれほど留まることは
ないとい うことがあるので、湖内の水の濃度 としては高濃度ではありえないからである。
しかし、琵琶湖に流入 してくる水の中に溶存する化学物質が極微量であっても、それが長年蓄
積すれば、相当量になるであろうことが想定される。その蓄積は “湖底への吸着”や “流入堆
積物、土壌などに吸着 して流入する”ことによって、最終的には湖底に蓄積 される。それ ら蓄積
されたものはその化学的な特性によって、「長 く留まるもの」、「比較的容易に分解するもの」、「湖
中に再溶出するもの」がありうる。
このような琵琶湖底質に関して、センターは昭和 61年度~63 年度、平成 11年度~13 年度に、
2 回の 「琵琶湖底質調査」を実施 してきた。その結果、昭和 30 年代の農薬、40 年代の PCB など
の汚染の痕跡や、いわゆる環境ホルモン (内分泌かく乱物質)の一部が検出されている。このこ
とから、底質の調査 とい うのは、現時点でのフローを捉えることだけではなく、過去の汚染の履
歴や将来の状態を推測するための重要な手掛かりを与えてくれるものと考えられる。
今回の調査は、前回の調査時から約 10 年が経過 し、前回からどのように状況が変化 している
かを把握することが主な関心事である。特に、前回の調査で検出されている 「アルキルフェノー
ル類、フタル酸エステル類、多環芳香族炭化水素類」、および環境中で残留が懸念 されている 「有
機フッ素化合物」、地球温暖化の影響を受けた溶存酸素の低下により底質からの再溶出が懸念 さ
れる 「重金属類」など69 項 目の、その後の動向が気になるところである。そこで、これ らにつ
いての、平成 23 年度から25 年度にかけての詳細な調査分析の結果をここに収録 した。
琵琶湖底質の化学物質調査 とい う、他では実施 されない対象に関するかなり綿密な調査データ
であるので、県政を始め県民の方々、関係研究機関などでの幅広い活用がなされることを期待 し
ている。
平成 27 年 3 月
滋賀県琵琶湖環境科学研究センター
センター長 内藤 正明
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目次
はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
調査結果の概略 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
1. 調査目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
2. 調査方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
(1) 調査地点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
(2) 採泥方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
(3) 調査物質 ・・・
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