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述兼変諸證
濕熱寒濕
濕熱者、水濕内瘀、熱氣熏蒸、相鬱發万黄、是也、此猶陽明病、唯有 燥濕之分 、
二 一
濕熱とは、水濕内瘀鬱滯、熱氣熏蒸、相たがいに鬱あつまりこもり黄を發す、是也、此猶をちょうど陽
明病のごとし、唯燥濕の分判別有り、
瘀熱、唯於 發黄及蓄血 稱万之、錢説可万信、徐氏亦曰、凡言 瘀字 、有 挾万濕之義 焉、
二 一 二 一 二 一
從 從
攷瘀、係 淤字从 万疒、説文曰、淤、澱滓濁泥、从 万水於聲、
二 一
*瘀熱、唯發黄及び蓄血に之を稱す、錢説信ずべし、徐氏亦曰く、凡そ瘀の字を言うに、
考 從・つける
濕を挾むの義有り焉、攷 するに瘀、淤字疒に从 に係がる、説文(「説文解字」後漢許慎)
曰く、淤オ・どろ、澱滓濁泥デンシダクデイ・水底に溜まった黒い泥水、水に从從・つけ於聲、
*瘀熱
陽明病五十四條「陽明病 発熱 汗出者 此為熱越 不能発黄也 但頭汗出 身無汗 剤頚而還 小便不利 渇引水漿
者 此為瘀熱在裏 身必発黄 菌蔯蒿湯主之(菌蔯蒿 梔子 大黄) 右三味、以水一斗二升、先煮菌蔯、減六升、内
二味、煮取三升、去滓、分三服 小便當利 尿如皀莢汁状 色正赤 一宿腹減 黄從小便去也(小便の色は皀莢の汁
龍野一雄「国語訳傷寒論」
のように真赤である。一晩たつと腹の張りが小さくなり黄疸は小便から出て取れてしまう。) 」
陽明病において、發熱して發汗する場合は、此は熱越發熱と同時に發汗する場合をいうである。熱越のときは黄疸を起こさない。
単に頭部にのみ發汗し、身体の他部には發汗せず、頸を限界として、それから上に發汗し、尿利は不良で、渇を訴えて
絶えず飲料を欲する場合は、瘀熱(一箇所に鬱滯する熱)が裏にあるのである。全身に必ず黄疸を發する。この場合は
菌蔯蒿湯の本格的指示である。 森田幸門「傷寒論入門」
陽明病七十九條「傷寒瘀熱在裏 身必黄 麻黄連軺赤小豆湯主之」
太陽病中九十九條「太陽病六七日 表證仍在 脈微而沈 反不結胸 其人發狂者 以熱在下焦 少腹當鞕満 小便自利
者 下血乃愈 所以然者 以太陽隨経瘀熱在裏故也 抵當湯主之」
太陽病において、發病後六七日を経過したとき、表證は依然として解消されず、脉は微且つ沈で、予想に反して結胸
の証候複合を現さず、患者が精神異常を呈する場合は、炎症性病変が下焦にあるからで、当然下腹部は鞕くなって膨満
すべきである。そのとき小便が平常通り快通する場合は、抵當湯の本格指示であって、これを服して出血するときは治
癒する。その理由は、太陽部位に現れていた病変が経絡に随って内攻し、瘀熱となって裏に鬱滞するからである。
淺田宗伯は、瘀熱は鬱熱を指して云う、と。 森田幸門「傷寒論入門」
蓋其人州都不万通、内畜 水濕 、而得万病之後、胃熱相釀、以爲 重濁 、殆如 淤泥之黏濘
二 一 二 一 二
、是所 以鬱甚成 万黄、故以 菌蔯蒿湯 、逐 ― 除濕熱 也、
一 二 一 二 一 二 一
蓋し其人州都官名不通不明、内に水濕を畜たくわえて、病を得る後、胃熱相釀かもす・作り出す、以
にごる どろ 粘 どろ
て重濁 を爲す、殆んど淤泥 の黏 濘 の如し、是以て鬱甚だしく黄を成す所
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