木材似格-林野庁-农林水产.PDFVIP

第８部　木材流通・販売 第３章 木材価格 木材価格の形成要素 1 　木材の価格はさまざまな要素により変動します。例えば、全国的規模の要因は以下のようなもの が考えられます。 ⃝ 住宅の需要動向（製材用材の約８割が建築用材。新設住宅着工戸数は平成21（2009）年に80万 戸を割ったが、平成25（2013）年は98万戸まで回復。平成30（2018）年は94万戸） ⃝ 季節変動（製品の出荷量は４カ月周期で増減を繰り返す傾向がある） ⃝ 紙・パルプの需要動向（木材需要の４割を占め、外材への依存度が高い） ⃝ 為替の動向（為替の変動が直接的に外材価格に反映） ⃝ 関連制度の状況（平成22（2010）年10月　公共建築物等木材利用促進法の施行等） ⃝ 災害発生の状況（平成23（2011）年３月　東日本大震災等） また、地域的・個別の要因としては、以下のようなものが考えられます。 ⃝ 地域の経済状況 ⃝ 地域の関連会社の新設、倒産等の状況 ⃝ 効率化による経費節減等 （円／本） （円／ドル・ユーロ） 図8-15　木材製品価格と為替の推移 資料：木材建材ウイクリ－ 注：ホワイトウッド集成管柱は市場置き場渡し 202 第３章　木材価格 素材価格 2 　素材価格は、長期的には下落傾向にありましたが、平成21年以降は、ほぼ横ばいで推移してい ます。ヒノキ中丸太の価格では平成29（2017）年においてピーク時の約４分の１まで下がっていま す。 　今後は需給が相当タイトにならない限り、近い将来においては昭和期の価格レベルにはならない と思われることから、供給側としてはコストの低減など効率化を図る必要があります。 　素材の価格は、時期、地域などにより異なり、それぞれの地域の素材価格の情報を的確に収集し、 業務に活用することが求められます。 部 ８ 第 　 売 販