环境遗伝薬力学薬物动态.PDF

環境 環境 遺伝 薬力学・薬物動態 年齢 新生児・幼児・小児・高齢者（・妊婦） 疾患 腎疾患・肝疾患・心疾患・その他 1 肝臓疾患患者の薬物治療 主として肝薬物代謝（または胆汁排泄）が血液からの薬物除去に 関与する薬物では、肝障害時には薬物動態が大きく変化する。 代表的な慢性肝障害疾患である肝硬変症における薬物の有害反 応発生率は、肝機能正常患者より2～5 倍高い。この原因には、 肝薬物代謝能の低下と薬物感受性の変化が関与している。 肝障害患者では乳酸の代謝能が低下しており、乳酸アシドーシス が現れやすくなる。 メトホルミン、ブホルミンは副作用が強く現れる。（投与禁忌） 【肝障害患者に投与禁忌】 チクロピジン、ベンズブロマロン、テルビナフィン、オーラノフィン、 グリセオフルビン、クロミフェン、ダントロレン、フェノフィブラート、 メトトレキサート など 2 薬物自身が副作用として肝障害を引き起こすことがある。 薬物アレルギーにより肝機能障害を起こすこともある。 3 肝臓による薬物除去動態 Well-stirred モデル 肝臓の肝クリアランスを肝血流量、血液中の遊離型薬物分率、肝 薬物代謝酵素活性（肝固有クリアランス）の3因子の関数として考 える単純化したモデル 肝クリアランス＝肝血流量×血液中遊離型分率×薬物代謝酵素活性 肝血流量＋血液中遊離型分率×薬物代謝酵素活性 a）肝血流律速型薬物 代謝酵素活性と遊離型分率の積が肝血流量より大きい場合、薬 物の静注投与後の全身クリアランスは肝血流にのみ依存 薬物が肝臓を通過する際の肝除去率は 1 に近づく b）肝代謝律速型薬物 代謝酵素活性と遊離型分率の積が肝血流量より小さい場合、代 謝酵素活性と遊離型分率の影響を受ける 4 肝血流律速型薬物 肝代謝律速型薬物 5 肝機能障害時の薬物動態 肝血流量減少の影響 肝硬変症などの病態では食道瘤などを経由する肝外門脈側副血 流路（シャント）が形成される 門脈血流の50～75％が肝臓を迂回して大循環に還流 実質的な肝血流量が減少 6 a）肝血流律速型薬物 静脈投与： 総薬物濃度の消失半減期の延長 薬物濃度時間曲線下面積の増加 経口投与: 最大薬物濃度は低下 薬物の消失半減期は延長 薬物濃度時間曲線下面積は不変 b）肝代謝律速型薬物 影響を受けない 7 肝薬物代謝酵素活性減少の影響 重症の肝炎、肝硬変時に薬物代謝酵素活性が減少 a）肝血流律速型薬物 静脈投与：ほとんど影響を受けない 経口投与： 経口投与時の薬物濃度時間曲線下面積は、 薬物の血液中非結合分率と薬物代謝酵素 活性に反比例するため、薬物濃度時間曲線 下面積は増加する b）肝代謝律速型薬物 肝クリアランスは肝薬物代謝酵素活性に比 例して変化する