旧満州国の建筑史学.docxVIP

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  • 2023-02-24 发布于浙江
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旧満州国の建築史学 ー1930年代伊東忠太周辺、旧満州国における古建築保存をめぐって- はじめに 日本建築史の創始であり、エキゾチックな築地本願寺に代表される多量の「進化主義建築」を自ら設計した建築家であった伊東忠太博士(1867-1954)は、また同時に日本における東洋(アジア)建築史学 の祖でもあったことが知られている。しかし彼について考えてみようとするとき、わたし自身はこの方面での彼の追及を意識的に遠ざけてきたような気がする。それはアジア周辺の地域に対する知識の乏しさという単なる個人的な事柄によることがまず大きいのだが、それにしても漠然と、なぜ「ある地方」の「ある時代」について、それも「建築」にとりあえず限って研究するかという根本的な部分で、自分との接点を見いだせないでいることが大きいように思われる。 以前、アジアの「雑食」性、「重層」性を近代性の外部に見いだして、これからの時代のうらがえしのユートピアのようにとりあげた流行が、ちょうど近代建築批判の行われた七〇年代ぐらいから始まったことは周知の事実だろう。これらの反近代としてのアジアイズムを始まりとはしながら、現在のアジア建築研究は、わたしの所属する研究室の同僚たちが行っている作業を見ても、格段に精緻化したことが分かる。 しかしなお抱かれる危惧は、現在のアジア研究のやはり基底に備わっているであろうこの〈西欧vsアジア〉という対立項の構造そのものは、明治以来の日本の近代化の道筋が不可避的に常にうみだすもので、大きくは近代性そのものにすぐ直結する限界を持っていることを、どれだけの人々が意識しているのだろうかという点である。おそらく七〇年代を中心とするアジアへイズムの流行は、何十年か後には、近代的なイデオロギーの一分派として回収される歴史的素材になり果てていることだろう。歴史的素材を扱う歴史学者は、不可避的に歴史を越えようとする。この宿命からしても、先の対立項の限界をわたしたちは積極的にのり超えなくてはならない。わたしたちが現在の中にいることが、すなわち現在を超えようとすることと同義であること、先の課題はそれと全く等しい。くり返しになるが、現在の日本におけるアジア建築学は、そのための道筋を着実に獲得しつつあるように見うけられる。この論考では、伊東忠太に代表される日本の建築史学者とアジアとの関係の変化を、伊東を研究する過程でノートに刻まれた無名の人々の具体的な軌跡を中心にして辿ってみたいと思っている。なぜなら彼らの歩いていた実際のフィールドにこそ、先のような前提をうらぎる発見が横たわっているように思うからだ。 伊東にとってのアジア さてでは伊東にとってアジアとは何だったのだろうか。すでに言われているように、伊東をはじめとする明治以降の建築史学者たちのアジアへのまなざしは、例えば伊東が「日本の宝」である法隆寺建築の源流を日本からギリシャへといたる東洋の道筋に求めることから始まった(「法隆寺建築論」初稿発表は1893年)ように、日本建築の世界的な正当性を導きだすためのひとつの、しかしとてつもなく大きな道具であった 。伊東の仮説が大きく、また意志的なのはこのような国家的な要求に裏打ちされていたからである。だから当時のアジア研究は中国、インド、中近東などの西洋へといたるシルクロードに限られていて 、東南アジア周辺については大東亜圏確立が至上の命題となる昭和期まではそれほど顧みられていなかった 。また同時に、このような経緯からもわかるように、日本におけるアジア建築研究は、国家の時代々々の植民地政策とも密接に連関していたことが裏づけられるだろう。 しかしこのような当時のアジア建築研究の特質は、研究者という存在以前の、彼らをおおう〈構造〉としてすでにあったわけだから、これをもって単純に当時のアジア建築学全体を批判すること自体は、さほど積極的なものではない。大切なのは彼ら研究者の体験の中で、このような前提を超えてゆこうとするような何かが発見されたのかを問うことが、現在的な批評の意義になるだろう。このような意味で伊東はアジアというフィールドのなかで、彼の性急な大仮説をうらぎるような実際に遭遇しえたのだろうか。 おそらくイエスである。彼のアジア学の特徴は大きくいってしまえば、観念的な大仮説とそれを常にはみだしてしまう現実との、分裂的にとりむすばれた奇妙な関係にあったと思われるからだ。 世界旅行のフィールドノートから 伊東が1903年から1905年にかけての約三年間に、中国を皮切りにギリシャ、ヨーロッパへといたる大規模な世界実見旅行を敢行したことは、そのキャッチーな内容からしても最近の伊東忠太再評価の流行の中でよく取り上げられるトピックになっている。また彼はその途中で

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