放射性廃棄物の地層処分の安全性に影響を与える懸念事象の相対的重要度把握のための体系的評価手法の有用性の例示.pdfVIP

JAEA-Research 2008-111 A Demonstration of the Usefulness of the Systematic Approach to Evaluate the Importance of Concerns Affecting the Geological Disposal of Radioactive Wastes Takao OHI*, Manabu INAGAKI, Makoto KAWAMURA and Takeshi EBASHI Performance Assessment Research Group Geological Isolation Research and Development Directorate March 2009 Japan Atomic Energy Agency JAEA-Research 2008-111 放射性廃棄物の地層処分の安全性に影響を与える懸念事象の相対的重要度把握のための 体系的評価手法の有用性の例示 日本原子力研究開発機構 地層処分研究開発部門 地層処分基盤研究開発ユニット 大井 貴夫＊，稲垣 学※，川村 淳※，江橋 健 （2008 年 12 月 18 日 受理） 放射性廃棄物の地層処分の安全評価においては，様々な観点から懸念事象が抽出され，それら に対する評価・研究が精力的に行われている．これらの懸念事象の相対的な重要度を明示するこ とは，関連する評価・研究の効率的な実施や安全評価の信頼性の向上に資する重要な課題である． この課題に対応するため，これまで「放射性廃棄物の地層処分の安全性に影響を与える懸念事象 の相対的重要度把握のための体系的評価手法」が整備されてきた．本報では，重要度の提示の具 体化に伴い上記の手法を見直すとともに，「わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術 的信頼性－地層処分研究開発第 2 次取りまとめ－」の検討結果や既存の包括的感度解析の成果を 用いて，本手法の有用性について例示的検討を行ったのでその結果を示す． 本手法は，すべてのシナリオを統一的に取り扱い，相互に影響を及ぼす場の条件の変化を表現 可能な総合評価作業フレーム（TAWF）と “Redundant Approach”と呼ぶ感度解析手法から構成さ れる手法である．TAWF は，懸念事象の相対的重要度の判定の検討の網羅性と合理性を向上させる ためのフレームである．また，“Redundant