廃FRP粉末の機能性材料としての利用.pdfVIP

平成13年度 研究報告 大分県産業科学技術センタ皿 廃FRP粉末の機能性材料としての利用 廃FRP粉末の親水化と油の吸着 佐藤 壱 ⊥業化学部 AtsusbiSATO llll】l」ヽtl・i；ll（、Ilぐl両rilll）i＼・h汀川 要 旨 本研究では廃棄処理が難しい繊維劇化プラスチック（FRlり を粉砕し，激Lく鰹絆して親水化処理を行ったところ， 有機溶剤等を使用せず水だけで親水化ができた． また親水化したFRP粉末はコンプレッサから排出されるエマルジョン化した油を吸着することが分かった． エ「7ルジョン化した洒は健拝法とカラム通過法いずれも良く吸着した． 1． はじめに 今回使用したI、RP粉末は造船所からの廃棄物を粉砕 本県には∴プラスチック製品製造企業が50社以上あり， 後，ふるいで分級し75～150〃汀1（粉末Aと言う）及 リサイクルが困難な熱硬化件樹脂製［精製造の企業が多 びユ50～300′＝¶（粉末－Bと言う）の2種類の粉末を用 く，その処理対策には大変ニち二慮している． いて試験した． 特にFRPの再利用技術はプラスチックの中で最も処 ガラス繊維含有率は下記のとおりであった． 理が困難であり，企業にとって解決すべき重要な課贋で 粉末・－－A 40．3 細t％） あり早急な対応策が望まれている． 一般にFRP船に用 粉末－∵B 33．5 川rt％） いられるFR Pの主材料は，ガラス繊維と不飽和ポリエ 粉末の電子牒自微鏡はFjgl～2とおりであった． ステル樹脂であり，これらの材料は多稚多様な稚類があ る。一例として組成で分類すると，オルソブタル酸系と イソフタル酸系樹脂がある．不飽和ポリエステル樹脂生 成のたが〕の縮合反応には，無水マレイン酸や無水フタル 酸，エチレングリコールやプロピレングリコールがよく 使用される． 本研究では，粉砕した廃FR Pの親水化を試み成功しノ た．コンプレッサー から排出される，エマルジョン化し たドレン水は白濁しているが，長期間（約1週間）経過 しないと油膜をはらずギラギラが見ない．ドレン水の抽 水分離は非常に困難である．種々の分離装置が製造販売 されLているが高イ肘である．そこで親水化したFR Pを ITlg．1粉末A（7）S EM写真 用いて，ドレン水の油水分離を行った．その結果非常に 容易に油水分離ができたので報告する． 粉末Aはガラス繊維が多く，ふるいで60分間筋っ たが大きな樹脂には75〃m以卜の粒J′→が付着していた． 2．実験方法と結果 2．7 FRPの親水化 －120－ 平鹿13卑應 研究報告 衆傍熟慮寮琴ヰ学援衡☆ンタ山 H針2 粉末Bげ〕SヱニⅨ′‡写真 巨ほ。4 粉」ミ円を親水処理したレーザ据微鏡写真 粉末∥む大きな樹脂に非常に小さな樹脂が付着して レーーザーー顕微鏡では拉イ問の水が確認された．（表面 いた． 張力で丸く細い線上に見えた）小さな粒子は水で掩われ， 純水化処王l酎ま容器（バケツ）に水を約7リットルを入 凝集状態となっていた． れ，攫拝しながら，粉砕Lたト守＝）を少し／う／〕H）Og加 粉末旦うの方が粉末Åに