科学研究费补助金研究成果报告书.pdfVIP

様式 C-19 科学研究費補助金研究成果報告書 平成２１年６月２２日現在 研究種目：基盤研究（B） 研究期間：2006～2008 課題番号 研究課題名（和文） マグネシウム合金の時効析出による高強度化とそのメカニズム解明 研究課題名（英文） Enhanced age hardening response and microstructure of Mg alloys by the addition of alloying elements 研究代表者 宝野 和博（HONO KAZUHIRO） 独立行政法人物質・材料研究機構・磁性材料センター・フェロー 研究者番号 研究成果の概要：時効硬化型マグネシウム合金の組織解析および時効硬化性に及ぼす合金元素 添加の影響に関する研究を行った。さらに、優れた時効硬化性を示す合金について、熱間押出 しにより棒材を作製し、その機械的特性を測定し展伸材としての可能性を調べた。Mg-Zn(-Zr) 合金に Ag とCa を微量かつ同時添加、Mg-Sn(-Al)合金に Zn を微量添加することにより、析出 物が微細化され時効硬化性が著しく向上することを発見した。その上、それらの合金の押出材 を製造し室温引張特性を調べたところ、300MPa を超える 0.2％耐力(降伏強度) を示すことがわ かった。 交付額 （金額単位：円） 直接経費 間接経費 合 計 2006 年度 5,600,000 1,680,000 7,280,000 2007 年度 4,900,000 1,470,000 6,370,000 2008 年度 4,900,000 1,470,000 6,370,000 年度 年度 総 計 15,400,000 4,620,000 20,020,000 研究分野：工学 科研費の分科・細目：材料工学・構造･機能材料 キーワード：強度・靭性・破壊・疲労・クリープ・応力腐食割れ・超塑性・摩擦 １．研究開始当初の背景 ウム合金ではあまり加工熱処理による強化が 京都議定書で二酸化炭素排出量の削減目的 使われてこなかった。そのため、マグネシウ が設定されたことにより、自動車の軽量化へ ム合金の多くが時効析出型であるにも拘わら の要求が益々高まっている。これまでは鉄鋼 ず、時効析出とそれによる時効硬化の研究が 材料の高強度化により車体の軽量化が進めら あまり行われていない。マグネシウム合金の れてきたが、さらなる軽量化のためには積極 時効析出の研究の多くは耐クリープ性を示す 的なアルミニウム合金の導入、さらには各部 Mg-RE系（RE:希土類元素）についての研究で 品をさらに比重の軽いマグネシウム合金に転 あり、そ