菅原道真的诗学.pdf

の格式作法が円熟するようになることを闡明する。 第二章、道真詩における隔対句 中国六朝梁の『文心彫竜』、唐代の『筆札華梁』（上官儀）と『詩議』（皎然）、 南宋の『詩人玉屑』（魏慶之）、明代の『文体明弁』（徐師曾）と『四溟詩話』（謝 、日本の平安時代の『文鏡秘府論』（遍照金剛）、及び中国現代の『談芸録』 榛） （銭鐘書）、そして詩律学を中心とする『漢語詩律学』（王力）を参考しつつ、 隔句対 （扇面対ともいう）の概念を把握する。そして、それを基にし、菅原道 真の詩作における１１の隔句対の特徴を分析する。さらに、道真詩の隔句対 の表現形式と関連していると思われる『白氏文集』、及びその周辺にあった典 籍の『詩経』『文選』『文鏡秘府論』に触れながら、複眼的に道真の詩学と中 国文学とのかかわりを検討する。最後に、その結果を用い、勅撰三集と道真 同時代の『田氏家集』とを対比しながら、道真の中国詩学に対する受容能力 の強さや、承和以後の日本漢詩が、その技法においては一段と熟練になった ことを実証する。 第三章、道真の詠物詩——連作の詠物詩を手掛かりにして 詠物詩が中国文学史上において、長い歴史や伝統を有する文学ジャンルで あり、唐代に至ってその全盛期を迎えることになった。道真の詩人生涯が詠 物詩から始まり、多量の詠物詩を残した。その故、道真の詠物詩に対する考 察は彼の詩学をうかがうために大変有効な方法であることを指摘する。また は、晩秋二十詠 （153－172）、冬夜九詠 （308－322）、暮春一時十首 （391－400）、 当時二十物の詠物十七首 （401－417）という詠物の詩群が、考察の手がかりと して、その意義を明瞭にしつつ、その題材、創作時間、様式、内部構造につ いて、それぞれ分析を試みる。その上で、これらの連作の詠物詩の特徴、及 び中国文学との関連について検討してみた。 第四章 道真の詠史詩——狭義的な詠史詩を手掛かりにして 本章では、道真詩学に関する先行研究に注目 されていなかった課題である 「詠史詩」について考察したものである。伝統の詩論が詠史詩に対する評論 を参考にしつつ、詠史詩の概念を明確にする。さらに、『菅家文草・菅家後集』 ii に詠史の意識を最も明瞭に表している狭義的な詠史詩、即ち 「9八月十五夜、 嚴閤尚書、授後漢書畢。各詠史、得黄憲」、「34史記竟宴、詠史得司馬相如」、 「63漢書竟宴、詠史得司馬遷」、「91後漢書竟宴、各詠史、得光武」、「145勸 學院、漢書竟宴。詠史得叔孫通」、「372 文章院、漢書竟宴、各詠史、得公孫 弘」という六首を中心にし、その特徴を検討する。それらをふまえ、道真の 詠史詩が文章道出身者としての文学才能と歴史知識を競うための産物である と考え、それが明らかに承和以前の詩風を継承しながらも、より内的な こころざし 「 志」を持つ指向のものであることを確認できたのである。 結論 検討してきたところをまとめると同時に、今後、道真詩学をめぐる考察に 重みをなすべきところを提示した。 キーワード：菅原道真 詩学 平安前期 iii 内容摘要 在日本古典文学史上，《菅家文草・后集》被誉为问鼎平安前期日本汉文学 最高峰的作品。考察其诗学，对於探明九世纪后半期到十世纪初的日本汉文学 的特质、以及其间中日文学交流的状态，具有极其重要的意义。本稿对菅原道 真诗学的考察，将如下展开。 序论 确认《菅家文草 ・后集》在日本古典文学史和中日文学交流史上具有重要 性的同时，介绍孕育两集产生的文化背景，特别是菅原道真以前（即承和以前） 的汉风赞美时代、与他在世时（承和以后）的日本汉文学的状况。接着，列举 与菅原道真诗学相关的先行诸论说，指出其中仍旧需要讨论和展开的课题（流 水对 ・詠物诗），以及还未被注意到的课题（隔句对 ・詠史诗）。在此基础上， 表明本稿的中心目的、基本视点、考察方法。 如下所示，构成本稿的四章，大致可分为表现形式论（第一章 ・第二章）和 表现方法论（第三章 ・第四章）。 第一章、道真诗中的流水对 指出“流水对”这一句法的概念和名称的初出资料、各时代理论书对流水 对的解释、以及至今仍被争议的问题点，并依