《150721sagara原子力安全工学(印刷用)》.pdf

平成27年度原子力安全工学 核安全と核セキュリティ(4) -核不拡散- 原子核工学専攻 相楽 洋 平成27年7月21 日 本講義の範囲 原子力システム 安全 国家 非国家主体、テロリスト 核セキュリティ 核不拡散・ 保障措置 3S(Safety, Security and Safeguards(Non-proliferation)) Copyright2014 東工大 相楽 1 核不拡散とは  核不拡散とは 核不拡散とは国家による核爆発装置製造(核物質の転用)とそのための施設 不正使用を防ぎ対応すること  水平拡散と垂直拡散 水平拡散: 「核兵器国」(米、露、英、仏、中)以外への核兵器の拡散 核兵器国:1967/1/1以前に核兵器その他の核爆発装置を製造・爆発させた国」 垂直拡散: 「核兵器国」の核兵器の製造・維持 多国間条約、地域間、二国間協定 兵器用核分裂 包括的核実験 核兵器 性物質生産禁 禁止条約 不拡散条約 止条約 (CTBT) (NPT) (FMCT) 署名国:183 締約国:190 未発効 1970年発効  輸出管理: 原子力供給国グループ(NSG 48国)、ミサイル技 術管理体制(MTCR 34国)、オーストラリアグループ(AG) Copyright2014 東工大 相楽 2 Senzaki, 15 Dec., 2014 保障措置  保障措置(Safeguards)とは 核物質が国家により平和目的にだけ利用され、核兵器等に転 用されないことを担保するために行われる検認活動。  重要な3要素 ① 核物質の計量管理(事業者による申告) ② 検認(事業者申告値を国内規制機関・国際機関が確認) ③ 封じ込め・監視(核物質が密かに移動されていないことを、封 印や監視カメラの記録により確認すること)  保障措置の目標 有意量の核物質が平和的な原子力活動から核兵器その他の核爆発装置の 製造、あるいは不明の目的のために転用されることを適時に探知することお よび早期探知の危惧を与えることによって、このような転用を抑止すること 4 有意量と探知の適時性目標 238Pu80%を除外 天然U、劣化Uを含む 有意量: