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数列をどう教えるべきか？ 立命館慶祥中学校 ・高等学校 2004 年） 非常勤講師 渡邊 勝 （ ０．問題意識 ある生徒から 「数列の種類は、等差数列、等比数列、階差数列の３種類ですよね」と確 認を求められ、返答に一瞬戸惑った。 この質問をした生徒は、階差数列が、原数列の一般項を求める為に用いられる技法の 一つでしかないという一般の生徒の認識よりは、一歩抜き出 た観点を持っている。にも 拘わらず、私はじめ教師達が、彼に数列の全体像を示しえていないことがこの質問をなさ しめたのであろう。 さて、この質問にどのように整理して解説したら良いか、 私が思いついたのは次の ようなものであった。 関数 ←→ 導関数 ↑↓ ↑↓ 数列 ←→ 階差数列 あらためて、数列を整理し直し、体系的に捉える視点を考察したいと思う。 ① 数列とは何か。定義域が離散的な関数である。関数値を列挙したもので表現する。 ② その解析のために、微分法と同じ位置にある差分法を用いる。もし、このことが意 識されずに、原数列の一般項を求めるだけで階差数列が出 て、所謂 「一般項の求 め方」の公式になる。 ③ 差分と対をなす和分をしっかり意識させる。 １．数列とは何か。 1 0 () 関数である。その定義域は 以上の正の整数である。 n 1 従来、教科書では、定義域は、 ＝ から始めている。 1 0 日本では、自然数は から始まるが、西欧では、自然数は を含める。 0 1 2 3 1 2 3 (エレヴェータの表示は、 ， ， ， とあるのは、日本的には 階、 階、 階、 4 階の意味である。） バ ー ホ プ リ メ ー ル ピ ソ セ グ ン ド ピ ソ テ ル セ ー ロ ピ ソ 1 bajo 2 primer piso 3 segundo piso 4 tercero piso 西語 ； 階； 、 階； 、 階； 、 階； n 0 この際全ての数列の定義域を ＝ から始める。 2 n p n a () 独立変数 に対応する関数値を ( )のように表す。従来の ｎ である。これ n によって、 の関数であることがより明らかになる。 p progression ／ﾌﾟﾗｸﾞﾚｯ ｼｮﾝ／進行、前進、数列の頭文字。 は、 3 () 連続関数の数式表現と符節を一致させるために、つぎのようにする。 p 1 a p 0 a ()即ち １を初項と言っていたが、 () 即ち ０を 「原項」と名付ける。 p n 2 n 1 1 3 5 7 例 ( )＝ ＋ 即ち { ， ， ， ，・・・} p n 2 n 1 1 1 3 5 ( )＝ － 即ち {－ ， ， ， ，・・・} p n 2 n 0 2