静止立位重心動揺に対する足膝関節固定の影響.PDFVIP

Title静止立位重心動揺に対する足・膝関節固定の影響 Author(s)星, 文彦; 鈴久奈, 陽子; 清水, 薫 Citation北海道大学医療技術短期大学部紀要, 9: 39-45 Issue Date1997-01 DOI Doc URL /2115/37617 Right Type bulletin (article) Additional Information File 9_39-46.pdf Information Instructions for use 原 著 静止立位重心動揺に対する足・膝関節固定の影響 星 文彦・鈴久奈陽子＊・清水 薫＊＊ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Abstract to　ataxic　disease． Key　Words：Posturography，　Joint　fixation，　Stalldillg　balallce と視覚の影響について検討した。健常青年女性 要 旨 10名，平均年齢21．1歳を対象に，静的立位時の 静止立位身体動揺性に対する足・膝関節固定 重心動揺と頭部体幹の動揺範囲を重心計と3次 　　　北海道大学医療技術短期大学部理学療法学科 　＊ボバース記念病院リハビリテーション科 ＊＊札幌市立病院理学診療科 　＊Departmellt　of　RehabiIitatio11，　Bobath　Memorial　HospitaI ＊＊Departnユellt　of　Physical　Therapy，　Sapporo　General　Hospital 一39一 星　文彦・鈴久奈陽子・清水　薫 元動作解析装置を用い計測した。計測条件は開 部体幹の動揺性への影響を明らかにし，下肢関 眼閉眼各々について関節固定なし，足関節固定， 節の構造特性や臨床的視点から関節固定の意義 足・膝関節固定の6条件とした。次のような結 を検討することを目的とした。 果が得られた。1．立位重心動揺に対する視覚 2．対象及び方法 の影響は関節非固定時には大きく，関節固定時 には少なかった。2．立位重心動揺は，関節を D対　　象 固定することにより，特に足関節固定で明らか 　対象は，健常女子10名で，平均年齢21，1± に減少した。これらの結果は，関節を固定する ことによる体性感覚情報への感受性の増加と注 50．45±3．39Kgであった。 意や集中の効果が示唆された。また立位バラン スの調整に対する足関節の構造的及び機能的重 2）方　　法 要性が示唆された。臨床的には，失調症やシャ ルコ・マリー・ツース病など立位バランス障害 1（アニマ社）を用い，頭部・体幹の動揺計測に を呈する症例に対して行われている足関節の安 は三次元動作分析システムLOCUS　IIID（アニ 定性を高めるための運動療法や装具療法の有用 マ社）を用いた。関節固定には，CASTRIGHT 性を支持するものである。 7（アルケラ社）を使用し，ギブスを巻く要領 で両側膝関節完全伸展位，足関節gooにて固定 1．はじめに した。被験者は，半袖，半ズボン，裸足とし， 　ある姿勢を一定の状態で保持しているとき， 頭部・体幹の動揺を計測するために右肩峰より 見かけ上