議事堂の概要 - jojima.weblogs.jp.docVIP

議事堂の概要 中央塔を中心にして左側が衆議院、右側が参議院となっている。 建築期間は、大正９年～昭和１１年の１７年間を要して建築された。 国会議事堂を建設するにあたって、その基本方針は、日本が独立国としての国力を海外に示すという外交上の必要性もあり、極力国産品を使用し、日本人の持てる技術を結集して世界に誇れる議事堂を建築することにしました。 国産品の中でも、特に耐久性や見た目の美しさなどあらゆる面から調査をして、木材?石材?金属?繊維など最高品質の材料が日本全国から集められました。ちなみに議事堂外壁１階部分は山口県産の黒髪石と呼ばれる御影石が使用され、２階３階部分は広島県産の尾立石と呼ばれる桜御影石が使用されていますが、特に石材については「国会議事堂は石の博物館」と呼ばれるくらい全国の著名な石が随所に使われています。建築材料は勿論、議事堂内部の室内装飾についても、日本の美術工芸のすばらしさを見ることができます。 ５）　国会議事堂は地上３階、地下１階建て。中央部は４階建てで、塔の部分は９階です、塔の一番上は展望階になっています。地下は機械、電気、設備関係の階となっています。 国会議員に関係する施設は２，３階に集まっています。 ６）　国会議事堂建設の設計は当時としては、きわめて珍しく国民からの 懸賞金付き、一般公募としました。 一等　１０、０００円　　二等　６，０００円　　三等　３，０００円 当時のサラリーマンの平均月収は４０円前後。現在に換算すれば約１億円近い金額になるという莫大なものでした。 応募総数は１１８通。 一等当選は、当時宮内庁技官であった渡辺福三氏。 国会議事堂は鉄骨鉄筋コンクリート造りの堅牢な建物となっています。大正１２年の関東大震災でも全く影響を受けなかったといわれています。 耐震強度試験でも震度７にも耐えうる建物であることが証明されています。東京タワーの約２?５倍の鉄骨で組み立てられていることからも、容易に想像のつくところです。 昭和１１年に完成した国会議事堂に、多くの人たちはとても驚いたといわれています。白亜の殿堂とも呼ばれ、当時の日本の建物としては最高の高さを誇っていました。９階の展望階からは、東京のすべての地区を見渡すことができました。また、房総半島や富士山はもちろんのこと、南アルプスの山なみや秩父連山も見えたそうです。 現在、国会議事堂の高さは６５ｍありますが、東京都庁舎が２４３ｍ、現在の日本一は横浜ランドマークタワー２９５ｍ。今では、国会議事堂も高層ビルに囲まれて、以前のような眺望は望めない状況となっています。 国会議事堂から皇居を見下ろすことのないように東を向いて建てられています。 議事堂正門を入ってすぐの左右に「都道府県の木」が植えられています。 昭和４５年（１９７０年）１１月２９日の議会開設８０周年を記念して、４７都道府県から贈られたものです。 議事堂前の噴水は、平成２年に議会開設１００年を記念して設置されました。 中央玄関 １）　中央玄関は限られた時だけ開けられます。 　①　天皇陛下をお迎えするとき。 　②　外国の国王、大統領、首相など国家元首や、国賓待遇の方を招待したとき。 国政選挙で当選された方の初登院の日。 　そのとき以外で開くことがないため「開かずの扉」ともいわれています。 ２）議事堂中央玄関の扉 　 　議事堂中央玄関の扉はブロンズ製です。扉の製作は東京美術学校（現?東京芸大）に委託されましたが、東京芸大の持てる技術のすべてを尽くして完成させたといわれています。まさに「国会議事堂の顔」と呼ぶのにふさわしい重厚で品格のある扉となっています。 １枚の扉の重量は１，１２５㎏。　　 　開閉には、１トンを超える扉の重量を支えるためボールベアリングを使用しています。 　 ３）中央玄関の柱 議事堂で一番大きな柱で、高さ約１３ｍ６４ｃｍ、直径１ｍ８２ｃｍでギリシャのパルテノン神殿を模して造られています。 議員登院盤 議員が登院していることを表示するためのもので、自分の名札の下にあるボタンを押して表示する電気表示式登院盤となっています。 表示盤上部から、議席の多い政党順に名前が表示されています。 議事堂４ヶ所の入口に設置されています。 国会の赤ジュウタン 衆議院?参議院あわせて全長４．６００ｍ。　毛足は７ｍｍほどで、ジュウタンの寿命は４～５年位と言われています。　価格は平成１８年度で１ｍあたり２３，０００円となつています。価格は競争入札のため毎年変化します。 いずれにしても高価なものであるため、傷んだ部分を補修したり、使える部分を、使用頻度の多い所に使いまわしするなどして、大事に使っています。 尾崎行雄 第１回衆議院議員総選挙から連続２５期、６０年７か月衆議院議員に在職した政治家で、衆議院から憲政功労者