バルク貯槽の告示検査及び廃棄処分について 東液化石油ガス協議会.pptVIP

経産省では告示検査、廃棄処分に関わる作業をより円滑に進めるために、昨年６月に省令告示改正を行い9月に施行しました。 また、消防庁へ届出緩和の要請をしており、27年内には緩和の方向で結論がでる予定です。 日団協では廃棄処分までの具体的な作業工程、検査実施者の資格要件等について検討を進めています。 * 施行規則第16条販売方法の基準、基本通達の中で、バルク貯槽等告示検査は高圧ガス保安協会の３つの基準を用いて行うことが明記されています。 ①バルク貯槽の告示検査等に関する基準、②附属機器等の告示検査に関する基準は、実際に告示検査を行う場合の基準で、この基準に従い実施体制を整えなければなりません。 ただし、現状、ほとんどの販売事業者は、告示検査を行わず、バルク貯槽を廃棄処分する方針で考えています。 ③バルク貯槽及び附属機器等の告示検査等前作業に関する基準は告示検査を行う場合にも、廃棄処分する場合にも、安全にバルク貯槽内の残留ガスを回収?廃棄するための基準であり、販売事業者自らがよく理解しておく必要があります。 * 本日は、①②のバルク貯槽、附属機器の告示検査等に関わる基準については省略し、 ③バルク貯槽及び附属機器等の告示検査等前作業に関する基準について、「告示検査等前作業A」についてポイントを絞って説明いたしますが 安全弁の交換作業に関わる「告示検査前作業B」についても省略いたします。 告示検査等前作業Aは、 １）検査実施期限日の管理　２）設置環境の把握　３）作業に必要な行政への手続き　４）作業計画の作成　５）作業計画に基づく訓練　６）消費調整のための仮設供給設備の維持管理 ７）撤去、仮設、再設置工事　8）運搬　9）残留ガスの回収等　１０）保管について作業手順が示されています。バルク貯槽の期限管理から一連の設備工事については供給設備の技術上の基準等も遵守しつつ、残留ガスの回収や保管においては窒素置換を行うなど適切な安全管理を行うこととされています。 * まず、１）検査実施期限日の設定手順ですが、バルク告示改正による緩和内容を含めて説明します。 基本としては、バルク貯槽、附属機器はそれぞれが２０年以内に検査をしなければなりませんが、告示改正により、附属機器はバルク貯槽との製造日のズレが一年未満であれば バルク貯槽の製造日（KHK特定設備検査合格証の発行日）を検査実施期限として一括管理できるようになりました。 ただし、一年以上のズレがある場合は、この緩和措置は適用されず、最も早く２０年を迎える附属機器に合わせて行うことになります。 告示検査期限日は、この考え方に基づき管理台帳を作成し、確定します。また、一年前までに、確実に期限を守るため、検査実施期限証票をバルク貯槽に貼付します。 * 告示検査を行った場合の帳簿記載事項、保存期間について省令改正された事項です。検査を行うと当然、次の告示検査実施期限日を管理しなければなりません。 廃棄処分したした場合、その履歴が確認できるように管理すること。 * バルク貯槽の設置から２０年が経過したわけですから、設置環境が大きく変わっていることが、少なくありません。 現地調査実施項目等により、作業上の制約等を抽出し、スムーズに作業ができるような対応、対策を立てておかなければなりません。 例えば、 例）ユニック車で運びだせるスペースがあるのか？人手で、運び出さなければならないのか？ 例）埋設バルクは、どのように掘り起こすか？人手で掘起こしをしないとできないのか？ などその設置現場に応じた準備が必要となる。 * これは前作業等に関する基準に掲載されている一例ですが バルク貯槽の設置状況を把握し、事前調査や設備工事等に係るチェック項目等を基に、確実に作業計画（保安管理体制、設備工事等作業計画）を立てること大切です。 * 許可、届出関係についてですが、 通常、１ｔのバルク貯槽及び500kバルク貯槽に仮設供給設備を連結した場合、合算規定によりバルク貯槽の貯蔵能力と仮設供給の貯蔵能力を合算するため １ｔバルクは特定供給設備として許可申請が必要になり、500ktバルクは設備工事の届け出がいることになる。 今回、省令改正で示された特例は、検査又は撤去のための消費調整を行う仮設供給設備を設置する場合に、バルク貯槽は貯蔵能力ではなく、バルク貯槽の実残量と仮設供給の貯蔵能力を合算して１ｔ未満、500k以下であればと特定供給設備の許可?設備工事の届出が不要となる措置です。 条件として、充てん禁止の表示と充てん口の封印が必要です。 * W＝V×I×０．０１×ｗこの計算式より、バルク貯槽内の実残量を計算してください。 Vの内容積は液面計の１００％に当たりますので、必ず内容積で基準に計算してください。（１ｔのバルク貯槽の貯蔵能力98