水産普及だより第16－45号2005.docVIP

　第号　　200.2.1 ブリ大漁だより　「ブリが獲れないと春が来ない」と言われるように、この地域の定置漁業者にとってブリは大変重要な魚で、その好不漁が年間の水揚げ成績を左右します。　今年は1月27日に尾鷲市梶賀町の定置網で約1000本のブリが漁獲され平均約12の大物ぞろいで、三重県内でこのようなブリが大量に漁獲された例は過去10年間でほとんどありません。 大漁旗梶賀大敷の漁獲物運搬船が大漁旗を掲げて入港しました。漁獲物はブリ約1000本です。この地域でブリは、例年冬から春にかけて漁獲されますが、まとまった量が漁獲されたのはこの冬初めてのことです。 船から市場へ定置網の船員達が、船から市場の水槽へ、タモ網を使ってブリを移していきます。人の大きさと比べればブリの大きさがわかると思いますが、今回は平均13キログラム、最大で17.8キログラムの大物ぞろいでした。「このような大きなブリが1000本以上漁獲されるのは、梶賀ではこの50年で初めて」と社長さんは語ってくれました。 17.8㎏のブリ　これが17.8キログラム、全長97センチメートルのブリです。出世魚というのは成長に伴い呼び名が変わる魚のことですが、ブリがまさにそれで、この地域ではモジャコ→ツバス→ワラサ→ブリと呼び名が変わります。この地域でブリと呼ばれるのは6キログラム以上の大物だけです。 ブリがメインの定置網梶賀大敷はブリを主対象とした定置網で、船に付いたマークは漢字のブリの文字が象られています。このようなブリ定置網が東紀州地域には約10統あります。今年のブリの漁期はこれからなので、どの定置網にも大漁が訪れることを祈らずにはいられません。