小教研算数部下関地区研究会資料.doc

「ひきざん（２）」　　1年 下関地区 Ⅰ　課題 Ⅱ　課題について 「算数的な表現力」を育むというテーマを研究するにあたって、まず考えたことは、自分の考えを表現することが得意な子も、苦手な子も、自分の考えを自分なりに表現することができ、友達と一緒に学習を進めると、一人では考えもつかなかったところに到達できる喜びを味わわせたいということである。それには、どんなことを言っても聞いてもらえるという、あたたかい学級風土の確立が不可欠の要素となる。そして算数科を通して身につけた表現力が、すべての学習場面で生きて働く力になることを目指していきたいと考える。 ○　授業づくりのポイント３項目と、本単元のかかわりについて 　（１）授業のわかりやすさと子どもの問いを生み出す工夫 　　　　本単元の導入（本時）では、「今までと同じ手順では計算できない」という思いから、「どうすれば計算できるのだろう。」という問いが必然的に生まれ、挿絵や数図ブロックを手がかりにすれば、できるかもしれないと思える適度な負荷を感じる題材といえる。 　（２）算数の知識?技能を活用する場面を生み出す工夫 　　　　既習の１０の補数や数図ブロックを用いて、児童が、自分なりの考えを表現し、それをもとにかかわり合える授業場面を設定する。 　（３）自分の考えを豊かに表現する場面を生み出す工夫 　　　　ワークシートを準備し、思考の過程が残るようにする。それをもとに隣同士や、近くの数人で考えを伝え合い、自分の考えを確かなものにしてから、全体の前で表現することとする。 Ⅲ　指導案 第１学年　算数科学習指導案 下関市立一の宮小学校　田原　洋美 １　単元　　　　第１学年　　ひきざん（２） ２　単元の目標　 １１～１８から１位数をひく、繰り下がりのある場合の計算の仕方を理解し、計算できる。 　　　?　繰り下がりのある計算に興味を持ち、数の構成や、１０の補数などの学習経験を生かして、繰り下がりのある計算を進んでしようとする。　　　　　　　（関心?意欲?態度） 　　　?　減加法の考え方ができる。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（数学的な考え方） 　　　?　１１～１８から１位数をひいて繰り下がりのある計算ができる。　　　　（表現?処理） 　　　?　１１～１８から１位数をひいて繰り下がりのある計算の仕方を理解する。（知識?理解） ３　指導計画　（全１１時間）　 　　第１次（４時間） ?　１１～１８から１位数をひく、繰り下がりのあるひき算について、操作活動を中心に、計算の方法を考える。（本時１／４） 　　　?　１１～１８から１位数をひく、繰り下がりのあるひき算について、減加法による計算方法について理解を深める。 　　　?　減数が６以上（９，８，７，６）のひき算の計算ができる。 　　　?　減数が５以下（５，４，３，２，）のひき算の計算ができる。また減々法による計算方法について理解する。 　　第２次（５時間） 　　　?　ひき算のカードを使ったり、「しりとりゲーム」を行ったりして、繰り下がりのあるひき算を練習し、習熟する。 　　第３次（２時間） 　　　?　「たしかめどうじょう」「ステップ」で学習内容の自己評価をし、繰り下がりのあるひき算を使った問題作りをする。 ４　単元について 　　本単元は、１学期に学習した、１位数同士（繰り下がりなし）のひき算の計算を受けて、（十何）－（１位数）で繰り下がりのある場合の計算の仕方について指導する内容である。 繰り下がりのあるひき算の計算の仕方には次の４つが考えられる。　例　１３－９ ①　数えひく方法 　　　　　１３を１０と３からできていることを意識せずに、１、２、３、４と逆に９をとっていく。残りは４と答えを出す方法。 　　②　減加法（ひき算→たし算） 　　　　１３を１０と３に分け、１０から９をひいて１、その答えの１に３をたして４と答えを出す方法????（１０－９）＋３ ③　減々法（ひき算→ひき算） 　　　　　１３の１位数の３だけをひき、次に９のうちまだひきたりない６を１０からひいて４と答えを出す方法????（１３－３）－６ ④　補加法 　　　　　９に何をたしたら１３になるかと考えて、答えを４と出す方法 　 本単元では、それぞれの計算方法のよさを認めた上で、今後の計算の基礎となり、また既習内容の１０の補数を使って計算方法を考えられる減加法による計算は、どの児童も習熟を図りたい。 そのため、導入題では、減加法の考え方が児童の方からより出やすいように意図した数値（１３－９）になっている。また、半具体物から念頭操作に移行した時、減数を固定し、同じ減数のものばかりで計算することで、１０の補数を生かした、減加法の