8.入鹿の死.docVIP

大化改新　隠された真相　飛鳥発掘調査報告 入鹿暗殺の舞台となった天皇の宮殿、、その北西方向にと呼ばれるい丘があります。蘇我氏のがあったと伝えられる場所です。昨日、この甘樫丘ので進められてきた発掘調査の結果が発表されました。発掘現場からは、言い伝え通り、入鹿の邸宅と推定されるが見つかりました。ところが、それらは『日本書紀』が記すようなではありませんでした。は何をしようとしていたのか、そしてなぜ殺されたのか、飛鳥の発掘成果のいもとに、古代史最大の事件、の真相に迫ります。 奈良県、大化改新のクーデターのを祭る社です。ここに、蘇我入鹿をクーデターによって倒すまでを後に描いたが伝えられています。です。この中で、大きく描かれたのは甘樫丘に建てられた?入鹿のです。絵巻のです。蝦夷と入鹿はを積み重ねることを年ごとに深く、のを破り、国家を我が物にしてきた。甘樫丘の館をと称した。甘樫丘の館は天皇系を脅かすほどにを極めた蘇我氏が、そのの象徴として築いたものだというです。おととしの八月から奈良文化財研究所の発掘チームが、その甘樫丘で伝説の館を探してきました。 『日本書紀』は入鹿の館をの宮門と記してます。それを手がかりに発掘は丘の東側のに狙いを定めて行われました。 「ああ、続いていますね。やっぱりたまにないそうですね。」 発掘の結果、建物のが次々に現れました。土器のなどから、七世紀に建てられたものだと分かりました。入鹿に関係した建物であることが強く推定されます。建物跡の地下の断面です。地面の上に詰まれたりの跡が見えます。 「おそらく、ここがもともとすごいだったんだと思うんですね。それを土地よりをする際にある程度を作らなくてはいけないですから、まあ土を持ってきて、で、何度も積み重ねながら盛ってるんだと思います。まあ、かなり力を入れて工事してるなあというふうな感じは見て取れますね。」 さらに掘り進めるとなも現れました。この土地はもとはでした。そこに盛り土を重ね、石垣でしてあります。入鹿の館は大規模なを経て築かれたのです。甘樫丘の前には無理な造成をしなくても建物を建てられる平地が広がっています。入鹿はなぜわざわざこの場所に建物を造ったのでしょうか。考古学者として、飛鳥の発掘調査にわってきた猪熊兼勝さん。猪熊さんは建物に続くがらしのいい丘であることに注目しました。 「向こうから敵がやってきたと想定しますと、もとのそういうものをしやすい場所。最初にこの場所から見ていますとそういう状況はよく把握できる。そんな場所に蘇我氏が館を築いたわけですね。実はそういう背景にはですね。この自然の地形をとして、軍事的な性格を持っていた。そういう場所を蘇我氏が選んだったということがいると思います。」 山と平野の東南の隅に位置する飛鳥の都。甘樫丘など小高いが天然のとなり、宮殿板葺宮を守っていたというのです。外敵が侵入してくるとすれば、丘のれる北と南です。甘樫丘はその北側に突き出た丘、山とから来る敵の侵入をく察知できる場所でした。では、南側、ここにも実は蘇我氏の邸宅がありました。宮殿の南八百メートルほどのところに入鹿の祖父馬子の墓と伝えられるがあります。この石舞台古墳にするのが、遺跡、馬子の邸宅があったとされる場所です。発掘調査によってその規模があきらかになりました。は6.5ヘクタール、甲子園球場の1.5倍もの広さに、多くの建物がしていたことがわかったのです。南側から侵入しようとする外敵は馬子の邸宅に突き当たります。さらに、宮殿の北側の侵入には意外な建物が立ち塞がっています。蘇我氏の、飛鳥です。昭和31年以来の発掘調査によって、当時の飛鳥寺の様子が判明しました。南北300メートル、東西200メートル、一塔三金堂の大伽藍を誇る巨大な寺院でした。去年11月、当時の飛鳥寺のを支えたが新たに四つ発見されました。この礎石によって、直径60センチの太い柱を支えたといいます。飛鳥寺は最新の技術が導入された当時もっとも頑丈な建築物でした。伽藍の周囲は堅固なで囲まれています。『日本書紀』には有事の際、飛鳥寺がとして活用されたことが記されています。 甘樫丘で進む発掘調査、入鹿の館と推定される建物いくつも姿を現してきました。入鹿の権勢の象徴といわれただけに、大豪邸が予想されました。しかし、見つかったのはほどの小屋の跡ばかりでした。発掘チームが注目したのは柱の配置です。住居であれば、建物の周囲にだけ並んだはずのはしらは中にも立っています。これは倉庫特有の建て方です。何のための倉庫だったのか。『日本書紀』の中に手がかりとなる記述があります。「家のそとにはをめぐらせ、門のにはを設けた。」この記述から、小屋は、倉庫は兵器庫だったのではないかと推定されました。 「記録にはありますように、ここが兵器庫、あるいはそういう