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序言）今回の実験では、輸送ポンプの動力を計算する際に必要である流路の圧力損失を測定し、そのときのレイノルズ数を算出する。この結果から摩擦係数とレイノルズ数の関係のグラフを作成し、その関係から上限および下限の臨界レイノルズ数を決定する。また層流と乱流のについて考察する。 実験操作）実験操作は実験指針書に沿って行った。また体積流量をはかる際の時間はすべて１０秒で統一することにした。 結果と考察） 簡略化した実験の装置図を次の図１に示す。 図１．装置図 原理：実験対象の流体が水のような非圧縮性流体の場合図１の①～②間の機械的エネルギー収支は次式で表される。 　Ⅰ式でのP, u, z は静圧、平均流速、基準面からの高さを示し、αは管内における流速分布の影響を補正するための係数であり、層流の場合α＝0.5、乱流の場合α＝1.0とみなすことができる。またg は重力加速度であり、ρは流体の密度である。最後にFf は①～②間における摩擦によるエネルギー損失である。 および②での平均流速 u1, u2 の間の関係について考える。単位時間の間に２断面を流れる流体の体積は等しい（物質収支）から次の式が得られる。 ρS1u1 =ρS2u2 ???Ⅱ 　Ⅱ式でのSは①および②の管の断面積である。今回の実験では直管を使用しているので S1=S2 とおけるので u1=u2=u になる。 　また、マノメーターの両端にかかる圧力の釣り合いから、空気密度をρG とすると次式が得られる。 　　(ρ-ρG )g⊿h= (P1+ρgz1) – (P2+ρgz2)　　　　　???Ⅲ 　Ⅲ式での⊿h はマノメーターの差高である。マノメーターによって測定される圧力損失を⊿Pとすると。 　　⊿P＝(ρ-ρG )g⊿h　　　　　　　　　　　　　　　???Ⅳ 　Ⅳ式から、これらの関係を用いるとⅠ式は次のⅤ式のように簡単化される。 　　⊿P =(ρ-ρG )g⊿h　=ρFｆ　　　　　　　　　　　???Ⅴ 一方、摩擦によるエネルギー損失は、Fanning の式としてしられている次の実験式表される。 ???Ⅵ 　 　Ⅵ式でのf は摩擦係数と呼ばれており、次元解析からレイノルズ数の関数になることが知られている。 　次に実験結果から求めた流量Vと圧力損失⊿Pを計算例とともに次の表１に示し、その値を両対数グラフにプロットしたものを次の図２に示した。 計算例）１０秒当たり85ml流れた場合の流量Vを求める。 　　85 / 10 ×10-6 =8.5×10-6 ⊿ｈ＝0.19cmの時の圧力損失⊿Pを求める。 　水温を計っていなかったので水温を20℃とすると、ρ＝998 kg/m3 となり、g=9.8 m/s2 である。また空気の密度ρG　は水の密度に対してとても小さいので無視できる、よってⅣ式より 　　998×9.8×0.19×10-2 =18.58 表１．実験結果から求めた圧力損失と流量 V (m3/s) ⊿P (Pa) V (m4/s) ⊿P (Pa) V (m5/s) ⊿P (Pa) 3.70E-06 1.27E+01 1.15E-04 1.74E+03 1.02E-04 1.72E+03 8.50E-06 1.86E+01 1.26E-04 1.86E+03 1.01E-04 1.64E+03 1.55E-05 4.11E+01 1.31E-04 1.96E+03 9.75E-05 1.57E+03 2.35E-05 7.92E+01 1.36E-04 2.25E+03 9.45E-05 1.47E+03 2.60E-05 1.36E+02 1.45E-04 2.49E+03 9.15E-05 1.46E+03 2.95E-05 1.64E+02 1.49E-04 2.67E+03 8.55E-05 1.30E+03 3.40E-05 2.23E+02 1.65E-04 2.94E+03 7.85E-05 1.20E+03 3.97E-05 3.03E+02 1.77E-04 3.20E+03 7.00E-05 1.05E+03 4.85E-05 4.30E+02 1.86E-04 3.73E+03 6.00E-05 8.25E+02 5.25E-05 4.89E+02 1.91E-04 4.21E+03 4.80E-05 6.46E+02 5.78E-05 5.45E+02 2.07E-04 4.58E+03 4.50E-05 4.28E+02 5.95E-05 5.62E+02 1.76E-04 4.89E+0