病理学讲义ノート12-hoku-iryo.doc

血液疾患 Q：血液はなぜ赤いのか？ Q：昆虫の血液はなぜ緑色なのか？ １．血液 　血液は、血管系の中を循環する液体であり、血液 　量は体重の約8％4?5リッター。 　主な役割は、 　　①酸素と２酸化炭素の運搬。 　　②酸?塩基平衡を緩衝する。 　　③病原体や異物から体を守る。 　　④血液を凝固させる。 　血球 　　赤血球　450?550万/?l 　　白血球　4000-9000/?l 　　血小板　15-40万/?l 　血漿 　　水（91％） 　　電解質（1%） 　　蛋白質（7%） 　　その他（1%） Q：血清と血漿の違いは何か？ 通常の採血をすると、血液は固まる。血管内では固まらないようになっているが、血管外に取り出すと固まるような機構が存在する。 A：血液はタンパク質を含む液体である血漿と血球からできている。血漿は、透明な薄い黄色だが、血液の色は血球の色によって決まる。血球には赤血球、白血球、血小板があるが、赤血球が一番多い（500万個/?l）。白血球は１万個、血小板は２０万個前後。 赤血球はFe（鉄）を含むヘモグロビンがあり、鉄が酸化（酸素と結合）すると赤くなる。したがって、血液は赤血球の色に従って赤い。 A：昆虫ではヘモシアニンという銅を使った酸素運搬役のため、銅が酸化すると緑色になる。 A：通常の採血をすると、血液が凝固して血清と血餅に分離する。抗凝固剤を入れて採血すると、凝固しないので放置すると下図のように分離する。 ２．赤血球の機能と構造 骨髄で産生された成熟赤血球は約120日間の寿命があり、脾臓のマクロファージなどで貪食?破壊される。 酸素はヘモグロビンと結合して運搬される。 Q：２酸化炭素はどのように運ばれる？ ３．貧血 　末梢血液中のヘモグロビン濃度が基準値以下 　に低下した状態を指し、酸素欠乏とその代償 　作用による症状を呈する。 　?組織の酸素欠乏 　　脳 　　　頭痛、めまい、失神発作、耳鳴り 　　心筋 　　　狭心症、前胸部痛 　　骨格筋 　　　易疲労感、倦怠感、間欠歩行 　?赤血球量の減少（末梢血管収縮） 　　　顔色不良、眼瞼結膜蒼白 　?酸素欠乏の代償 　　　息切れ、 　　　動悸、頻脈、心拡大、収縮期雑音 A：２酸化炭素（CO2）は組織中で，エネルギー代謝に関連して産生され、赤血球内のcarbonic anhydraseによって炭酸（H2CO3）に水和される。H2CO3→H＋＋HCO3?と自動的にイオンとなり、血漿中に溶出する。肺の近辺で再びガス（CO2）に変わる。 H2O+CO2→H2CO3→H＋＋HCO3? 上記の式が体の中で起こっている炭酸ガスの水への溶解を説明するものであるが、ここでできるHCO3?が酸塩基平衡の緩衝役を担っている。 酸H＋が多くなると、右から左への変換が起こって、炭酸ガスが多くなり、呼吸が促進されて炭酸ガスが外に排出され、中性に戻る。 貧血の基準値 　成人男性：13g／dl以下 　成人女性：12g／dl以下 　（小児6?14才） 　妊婦：11g／dl以下 　（幼児６ヶ月—６才） 　 １）貧血の原因 　赤血球の産生と破壊のバランスが崩れた時。 　　①産生の低下 　　　造血幹細胞の減少??再生不良性貧血 　　　造血幹細胞の異常??骨髄異形成症候群 　　　DNA合成障害??巨赤芽球性貧血 　　　ヘモグロビン合成異常?鉄欠乏性貧血 　　②破壊の亢進、出血 　　　出血性貧血 　　　溶血性貧血 　２）貧血の鑑別診断 　　MCV（平均赤血球容積）(81-100) 　　　＝Ht／RBC（100万/?l）X10 　　MCHC（平均赤血球ヘモグロビン濃度） 　　　＝Hb／HtX100　（31?35） ３）2次性貧血 　　?慢性感染症 鉄の利用障害 　　?膠原病 ? 造血抑制 　　?悪性腫瘍 赤血球寿命短縮 　　?腎疾患 ? エリスロポエチン産 　　　　　　　　　　　　　　生低下 　　?肝疾患 ? 溶血，脾機能亢進 　４）鉄欠乏性貧血 　　鉄は1mg/day吸収され，同量排泄されてい 　　る（生理などで30ml／月失うと，鉄30mg 　　喪失）女性に多い（子宮筋腫を疑え） 　　小球性低色素性貧血（MCV?，MCHC?） 　　TIBC（総鉄結合能；Transferrin）?，%RCU? 　　鉄欠乏の症状：スプーン爪，舌炎，口角炎 　　　　　　　　　嚥下障害 　　（Plummer-Vinson症候群，末期状態） 　　経口鉄剤の投与 　５）巨赤芽球性貧血 骨髄に巨赤芽球が出現する貧血の総称 分類 ①ビタミンB12欠乏 ?悪性貧血（自己免疫） 　　　?胃全摘による貧血 　　②葉酸