21COE公開講演会-physics.coe21.kyoto.ppt

ー 宇宙の誕生と進化の光景 ー 現代物理学の２大理論 話の内容 フリードマン方程式 風船宇宙モデル ビッグバン宇宙の晴れ上がり ＷＭＡＰ衛星が描く30万歳の宇宙地図 真空のエネルギー ビッグバン宇宙の誕生 インフレーション宇宙の観測的検証 直接的検証？ ホーキング?ペンローズの特異点定理(1970) 量子宇宙論 真空の量子揺らぎ 量子重力の世界 ドジッタ－宇宙解 「無」からの宇宙創生説 ブレーン（膜）宇宙論 まとめ：　「無」から「有」へ おまけ：宇宙の未来? 永遠に膨張し続ける場合 　　膨張し続けながら冷えて行く ? 宇宙の熱的死（空間だけが広がる「虚無」の世界？） 　　膨張が加速度的に早くなる 　　　 ? ビッグ?リップ（すべてが引きちぎられる？） 　 膨張しながら，新たな物質が生成され続ける 　　　　? 定常宇宙論（ビッグバン宇宙論の昔の対抗馬）の再現 * * 京都大学基礎物理学研究所 佐々木節 　一般相対論 　重力＝時空の幾何学　　　　膨張する宇宙，ブラックホール 　量子力学 　物質＝粒子と波動の２面性　　　　「真空」の揺らぎ，トンネル現象 一般相対論と量子力学の融合 ＝ 理論物理学の最重要課題 宇宙誕生のカギを握る 宇宙の進化（ビッグバン理論） インフレーション宇宙理論 量子宇宙論 ??? 確実に正しい ??? 多分正しい ??? 理論的予想 遠くの銀河ほど速く遠ざかる 膨張宇宙の発見 1 Mpc 2 Mpc 70 km/s 140 km/s 140 km/s 1 Mpc (メガ?パーセク) = 300万光年 地球 2 Mpc エドウィン　ハッブル 空間自体が膨張 Edwin Hubble (1929) 1０億光年 (300Mpc) 秒速 3万ｋｍ 見える宇宙の限界：約100億光年 （ 秒速30万ｋｍ ＝光の速さ） 最近の観測による銀河分布 ハッブルが見た宇宙 遠くを見る＝過去を見る 時間と空間（時空）の幾何学としての 重力の理論 時空の曲率 物質のエネルギー運動量密度 アインシュタインの一般相対論 Albert Einstein (1915) G = 6.7×10-11 ニュートン?m2 /kg2 （重力定数） c = 3×108 m/sec （光速度） フリードマンの解 ： 　一般相対論に基づいた膨張宇宙モデル Friedmann (1922) r = 宇宙の質量密度 G= ニュートンの重力定数 「空間」が大きくなる 宇宙の膨張率 現在の宇宙の膨張率： H0 = 70 km/s/Mpc ? ? ? 銀河間の距離が大きいほど より速く遠ざかる ? ? ? 風船の表面が宇宙 銀河 （３次元空間を２次元球面で模倣） 球面上の「点」が銀河 昔の宇宙は小さかった。 約１３０億年前には銀河は重なり合って 個々の銀河のような塊でなく、物質が一様に分布 宇宙は超高温、高密度の状態からはじまった Big Bang ! ガモフの火の玉宇宙論 (1940年代） 宇宙のはじまり George Gamow 宇宙がかって高温?高密度 であった痕跡 宇宙マイクロ波背景輻射 (CMB) の発見 ウイルソンとペンジャス 人工衛星による大陸間テレビ 中継実験中に奇妙な雑音電波 Penzias Wilson (1965) 宇宙の誕生 始めは光と素粒子の熱いスープ （電子，陽子，ニュートリノ…） 最初の3分間でヘリウムなどの軽元素が合成される 30万年経って宇宙が晴れ上がる（ 温度は約1000 K ） 約10億年経って星?銀河形成 ビッグバン宇宙の熱史 時間 現在 クエーサー 銀河 宇宙マイクロ波背景輻射 陽子 電子 晴れ上がり ビッグバン ３０万年 １０億年 １００億年 プラズマ状態（蛍光灯の中と同じ） 陽子と電子が結合して中性化すると 光は散乱せずにまっすぐ進む （宇宙の中性化） 雲の表面 （光が最後に散乱された面） しか見えない． 光（電磁波）で空（宇宙）を観測すると．．． 宇宙の晴れ上がり面 （30万歳の宇宙） が見える 電波で見ると （宇宙の晴れ上がり面） 赤い部分は温度がわずかに高く，青い部分はわずかに低い． 青い部分が数十億年かけて銀河や銀河団に成長 　　　現在の宇宙を100歳とすると生後1日目の宇宙　　 真空エネルギー (= 宇宙定数)による急激な膨張 インフレーション宇宙モデル(1980年～） ビッグバン以前？ 佐藤勝彦 アラン?グース アンドレイ?リンデ 偽の真空 　物質は何も存在しないが，大きな潜在的エネルギー 　（真空のエネルギー）を持つ空間 真空は膨張してもエネルギー密度は変わらない 膨張によって莫大なエネルギーが生まれる 全エネルギー ＝ エネルギー密度×体積