2009年度事業報告書.pdf

2009年度 事 業 報 告 書 （2009 年4 月 1 日から2010 年3 月31 日まで） 学校法人 東京女子大学 学校法人東京女子大学2009 年度事業報告書 （2009 年4 月 1 日から2010 年3 月31 日まで） 学校法人東京女子大学の2009 年度（平成21 年度）事業の概要を取り纏めましたのでご報告申し上 げます。 本学は2008 年4 月に創立90 周年を迎え、2009 年5 月 16 日には、その節目となる創立90 周年記 念式典と併せて現代教養学部開設記念式典および新建築棟（新教室・研究室棟、新体育館棟）竣工式 を催し、創立100 周年に向けて新たな歩みを開始しました。 2009 年度事業報告を行うにあたり、まず始めに関係者各位の祈りと協力に支えられ、喜びを共に分 かち合い、これらの90 周年記念事業を挙行できましたことを感謝をもって報告させていただきます。 長年の懸案でありました学部学科の再編も、より豊かな教養と専門性を育むことができるように 1 学部4 学科 12 専攻の「現代教養学部」として、新たな体制でスタートさせることができました。 また、2009 年度には、（財）大学基準協会へ認証評価を申請し、「大学基準に適合している」旨の評価 結果を得ることができました。 本学としては2002 年度の（財）大学基準協会相互評価以来、今回が2 度目の外部評価となります。 自己点検・評価は今後も毎年継続的に行い、外部評価によりその客観性を担保しながら、改善改革へ つなげていくことを大学の方針として確認しております。そのため、今後とも弛まぬ努力と研鑽を継 続していく所存です。 Ⅰ．法人の概要 １．建学の理念・教育目標 学校法人東京女子大学は、教育基本法に従い、女子高等教育を行うことを目的としています。 1918年に創立されて以来、「キリスト教を教育の根本方針となし、学問研究及び教育の機関として、 女子に高度の教養を授け、専門の学術を教授研究し、もって真理と平和を愛し人類の福祉に寄与 することを目的」（学則第1条）としてきました。本学のキリスト教を基盤としたリベラル・アー ツ教育は、揺るぎない世界観、歴史観、死生観を育み、社会、国家、世界のなかで自己確立して 生きる人格を育てる教育です。 ２．法人の沿革 本学は1910年エディンバラで開かれたキリスト教世界宣教大会における提案に基づき北米のプ ロテスタント諸教派の援助のもと、1918年（大正7年）に開学しました。 東京府豊多摩郡淀橋町字角筈（現在の新宿区）を校地とし、学長新渡戸稲造、学監安井てつ、常 務理事A.K.ライシャワーらが本学の礎を築きました。当時の日本の教育制度では、大学の門戸は 女性に対しては閉ざされていましたが、本学は敢えて大学に対応する課程を設け、キリスト教主 義に立脚したリベラル・アーツの伝統に沿った最高の教育を行うことを目指しました。「すべて真 実なこと」（新約聖書 フィリピの信徒への手紙 第4章8節）という句を標語とし、女子高等教 育に求めた高い理想と本学の使命を、この聖句にこめています。 1 1924年（大正13年）には校地を豊多摩郡井荻村（現在の杉並区善福寺）に移しました。第二次 世界大戦後の学制改革に伴う新しい学校教育法のもと、1948年（昭和23年）に文学部からなる東 京女子大学として発足し、1961年（昭和36年）に文理学部7学科を設置しました。さらに1950 年に併設され、1966年以降は牟礼校地（三鷹市）に設置されていた短期大学部は、1988年に国際 化や情報化が進む現代にふさわしい学際的内容をそなえた3学科から構成される現代文化学部に 改組されました。1997年に三鷹市牟礼にあった現代文化学部及び現代文化研究科を杉並区の善福 寺校地に移転しました。その後2005年に牟礼校地を譲渡し、教育研究機能を善福寺校地に集約し ました。文部科学省への届け出を経て、2009年4月に、文理学部と現代文化学部の2学部10学科 を、1学部4学科12専攻に再編成し、現代教養学部を開設しました。 大学院については、1971年に文学研究科修士課程（日本文学・英米文学専攻）、理学研究科修士 課程（数学専攻）を設置して