総合診療家庭医療プログラム -fjita-h.pdfVIP

藤田保健衛生大学病院　総合診療・家庭医療プログラム 総合診療・家庭医療プログラム Ⅰ．目的と特徴 　2017年より新専門医制度が開始される。その大きな変革の一つに19番目の基本領域として総合診療専門 医制度の創設がある。この総合診療・家庭医療プログラムはその総合診療専門医制度移行にむけてのプラ イマリ・ケア連合学会家庭医療後期研修プログラムver.2に準拠したプログラムである。 　また、私立医大における家庭医療プログラムは現状ではそれほど多くない。しかし、藤田保健衛生大学 出身者には多くの継承開業を今後予定している医師が多くおり、プログラムが求められている。同プログ ラムはプライマリ・ケアにおける世界標準の教育を受けることが可能である。 　藤田保健衛生大学病院と豊田地域医療センター（150床）の２病院をローテーションするプログラムで ある。大学病院では、救急総合内科を中心としたローテーションを行い、救急と総合内科の基礎的な学習 を行う。豊田地域医療センターは地域医療センターとのその名の通り、地域の一次医療を担っている病院 であり、外来・在宅・病棟・地域包括ケアを学ぶ場である。 Ⅱ．プログラム責任者・研修統括者 　【プログラム責任者】大杉泰弘 　【研 修 統 括 者】浅井幹一（教授） Ⅲ．運営指導体制および指導医数 　大杉泰弘（家庭医療専門医・指導医） 　日比野将也（家庭医療専門医・指導医） 　井野晶夫（プライマリ・ケア認定医・指導医） 　安藤大樹（プライマリ・ケア認定医・指導医） ・豊田地域医療センターは150床の小病院で、地域包括ケアの要となっている病院である。１次救急、継 続外来、訪問診療、家庭医の病棟診療をバランスよく学ぶことができる。 ・藤田保健衛生大学病院救急総合内科は、60名以上の入院患者を常時フォローしており、急性期病棟診療 を総合内科医によって手厚く指導を受けることができる。また、同科では救急も行っており、１〜３次 に幅広く対応する能力を獲得することができる。 ・小児科は大学病院での研修であるが、藤田保健衛生大学病院小児科は多くの１次診療をも担っており、 家庭医に必要なコモン疾患を学ぶことができる。 ・豊田地域医療センター、救急総合内科とも家庭医療専門医を持つ指導医が指導にあたるため、大病院・ 小病院ともに家庭医としての中核的能力（年齢、性別、疾患を問わず、頻度の高い症候・病態への診療 技能を提供することができる、継続的・包括的など）を意識して切れ目のない形で指導を受けることが できる。 ・研修医の評価は、アメリカACGMEの６コンピテンシーにもとづいて作成された全体カリキュラム・ロ ーテーションカリキュラム・360度評価・デイリープリセプティングシートを用い、半年に1度行う。 Ⅳ．臨床実績 　《平成27年度より、新規開設》 −10− 藤田保健衛生大学病院　総合診療・家庭医療プログラム Ⅴ.研修カリキュラム 　プライマリ・ケア連合学会家庭医療後期研修プログラムver.2に準拠する。 一般目標（研修修了後の家庭医像） 　地域包括ケアを担う医師の育成にある。プログラム修了後には、診療所のみならず、中小病院のスペシ ャリストとして・大病院での総合診療医として働くことのできる能力、また、行政・多職種と連携し、医 療・介護・福祉に関わることのできる能力が開発されていることが目標となる。 個別目標（中核的能力） １．診療所・小病院において、年齢、性別、疾患を問わず、頻度の高い症候・病態への診療技能を提供す ることができる。 ２．救急外来、総合内科病院においても、総合診療医としての技能を有効に生かした診療ができる。 ３．対人関係スキル及び効果的なコミュニケーション技能を身につけて、次の現場において実践できる。 ［１］患者・家族、［２］他の専門医、［３］多職種、［４］行政機関・職能団体 ４．診療所、病院施設内での活動にとどまらず、在宅（緩和も含む）、介護、予防・福祉などの健康にか かわる問題に貢献できる。 モデルとなるローテーション例 ４月 ５月 ６月 ７月 ８月 ９月 10月 11月 12月 １月 ２月 ３月 目 年 １