第2裁判員等の選任に関する実施状況について.PDFVIP

第２ 裁判員等の選任に関する実施状況について 第２ 裁判員等の選任に関する実施状況について １ 手続の流れの説明及び公表の構成 (1) 裁判員が選ばれるまでの手続の流れ ア 名簿記載通知・調査票送付段階 各地方裁判所は，毎年秋ころ，市町村の選挙管理委員会が有権者の中からくじで 選んで作成した名簿に基づいて，翌年１年間の裁判員候補者名簿を作成する（法２３ 条１項）。この名簿に記載された裁判員候補者には，毎年１１月ころにその旨を通知 する「裁判員候補者名簿への記載のお知らせ」と題する書面（）が送 付される。 このとき，あわせてを送付し，１年間を通じた辞退希望*2の有無，裁判員と なることに特に支障のある特定の月（*3）の有無，裁判員になることがで きない職業についているかどうか（*4）などを尋ねる（規１５条）。 平成２１年に作成された裁判員候補者名簿（平成２２年用）の被登録人数及び調 査票の回答状況は，図表１１及び図表１２のとおりである。 イ 「裁判員等選任手続期日のお知らせ（呼出状）」・質問票送付段階 翌年，各地方裁判所は，裁判員候補者名簿の中から，各裁判員裁判対象事件につ いて受訴裁判所が定めた員数の裁判員候補者をくじで選ぶ（）。これを受け て，受訴裁判所は，調査票の回答により辞退等が認められる裁判員候補者を除外した 上で（），残った裁判員候補者に対して裁判員を選ぶ手続を行う 日（）に裁判所に来ていただくための「裁判員等選任手続期日のお知 らせ（）」と題する書面を送付する（法２６条，２７条）。 このとき，あわせて，を送付し，裁判員になることができない事由（ *5，就職禁止事由等）の有無や，具体的な裁判の日程を前提とした辞退申立ての *2 調査票により１年間を通じて辞退を希望することができる事由（）は，７０歳以上であ る場合，学生又は生徒である場合，過去５年以内に裁判員・検察審査員等の職にあった場合，重い疾病又 は傷害により年間を通じて裁判所に出頭することが困難な場合である（法１６条１号，３号ないし５号， ７号，８号イ）。 *3 調査票により参加困難月（上限２か月）を申し出ることのできる事情（辞退事由）は，仕事上の事情， 重要な用事・予定，出産予定，重い疾病又は傷害，介護，育児等である（法１６条８号イないしニ，辞退 政令１号ないし３号，６号）。 *4 就職禁止事由に該当する職業としては，国会議員や国務大臣，法曹関係者，自治体の長，自衛官などが 挙げられる（法１５条）。 *5 欠格事由に該当する者としては，禁錮以上の刑に処せられた者，心身の故障のため裁判員の職務の遂行 に著しい支障がある者などが挙げられる（法１４条）。 10 第２ 裁判員等の選任に関する実施状況について 有無及びその事情などを尋ねる（法３０条）。質問票の記載から，裁判員になること ができないことが明らかな裁判員候補者や辞退が認められた裁判員候補者について は，その呼出しを取り消し（�����），裁判所に来ていただく必要はない旨を 通知する（法２７条５項・６項）*6。 質問票送付段階における裁判員候補者の選定，呼び出さない措置，呼出状の送 付，呼出取消し等に関する状況は，図表１３ないし図表１５のとおりである。 ウ 選任手続期日当日 選任手続期日に出席した裁判員候補者に対しては，裁判長から，裁