荻野和郎.PDFVIP

開 会 挨 拶 荻 野 和 郎 日本医療機器産業連合会 会長 　皆様、こんにちは。日本医療機器産業連合会の会長の荻野と 申します。大変寒い中、またご多用の中を、このフォーラムに 大勢の方にご参加をいただき、誠にありがとうございます。 　昨年は東日本大震災という大変な震災が発生し、多くの方が お亡くなりになり、大変大勢の方が被災をされました。まもな の編集委員で、METISの委員を長年にわたって務めていた く１年になろうかという時期ですが、いまだもって厳しい生活 だいています前野一雄様にお願いをしております。 を強いられている方々に、心からお見舞いを申し上げます。 　ところでこの日本の医療機器の市場規模は、昨年度は約2兆 　年が変わりまして辰年ということで、「昇竜」という言葉が 3,000億円という規模でした。医薬品は約9兆円という市場規 あります。ぜひ今年は、辰が勢い良く天に昇っていくように、 模ですので、医療機器は医薬品の規模の約4分の1になります 何事も明るく希望が見える良い年になって欲しいと思います。 が、医薬品と同じく今日の医療を支えるのになくてはならな 　さて、今日の市民フォーラムでございますが、内閣府・厚生 いものです。 労働省・経済産業省・文部科学省のご後援をいただきました。 　しかし、この2兆3,000億円の市場規模の中を見ますと、お また、医療機器に関わる20団体を含む、4,900社程で構成さ よそ半分は先進的な治療機器を主体とする海外からの輸入品 れておりますこの日本医療機器産業連合会、そして「METIS が占めております。そのため、日本からの輸出と海外からの輸 （メティス）」と呼んでおります、産官学が一体となり日本の医 入との差額が20年位前から段々開くようになりました。昨年 療技術、医療機器、産業を大いに発展させていこうというこ 度の収支の差額は、約6,000億円の赤字という状態になってお とから2001年にこのコンソーシアムという協議会を編成し、 ります。日本の大変素晴らしい医療を支える医療機器、器材の 今日まで様々な問題について検討を進めてきましたが、この 半分以上が輸入品に頼っているという状況です。これは、医療 両方の共催になります。 機器を安定的に供給していくなどの色々な問題があると思い 　この市民フォーラムでは、毎回皆様方のご関心の深いテー ます。この状態の改善に向けて、産官学一体になって努力をし マを選び、その分野のリーダーとしてご活躍の大変著明な先 ている次第です。本日の市民フォーラムを通して、「骨の病気」 生方にお願いし、お話しをお聴きしております。 へご理解を深めていただきますとともに、医療機器にもご関 　そして普段、皆様方はあまり医療機器をご覧になる機会も 心、ご理解を深めていただければ大変ありがたいと思います。 少なく、お馴染みがないかと思います。そのため、医療機器も 　なお、この市民フォーラムの最後に皆様へアンケートのお 含めまして皆様方にご理解を深めていただきたいという願い 願いをしておりますが、次回の市民フォーラムに向けてどの から、今回は「骨の病気」というテーマを取り上げさせていた ような企画をしていくかを参考にさせていただいております。 だきました。 　ぜひお帰りの節には率直なご意見をお聞かせいただければ 　全体のコーディネートを日本整形外科学会の理事長で、九州 大変幸いです。重ねて本日ご参加いただきましたことに御礼 大学 整形外科 教授の岩本幸英先生にお願いをしております。