平成26年度第2回地域学力向上推进协议会田村学调.PDF

平成２６年度 第２回地域学力向上推進協議会 田村学調査官講義記録 講義「汎用的能力を育成する探究的・協同的な授業づくり」 日時：平成２６年８月２５日（月）１０：００～１１：５０ 場所：鶴見地区公民館大ホール ＜「汎用的能力」とは＞ ○「汎用的能力」というのは、現在の学習指導要領で求められ、これからの時代に必要な言語能力。「汎 用的能力」は、実社会で活用できる能力であり、その育成のために、「探究と協同」が求められている。 ○次の学習指導要領については、総合的な学習の時間は減ることはない。中学校英語はオールイングリ ッシュの方向で動いている。 ○幼児教育を無償化するという話の中で５歳児の内容をどうするかとか小学校１年生をどうするかなど の議論が始まっている。今のところ最短で平成２９年度の春ぐらいに次の学習指導要領が改訂される 予定。 ○次の学習指導要領で最大のポイントは、本日のテーマである 「汎用的能力」。いわゆる各教科等を横断 する能力、実社会で活用できる能力を中心に議論していこうということになっている。例えば、コミ ュニケーション能力や論理的思考力、課題発見力等を優先的にして学習指導要領を考えていこうとい うことである。 ○今までの学習指導要領は、領域固有の能力・概念、事実的知識・個別的スキルが中心となっていた。 次は、「汎用的能力」が中心となるだろう。 ＜先入観を捨てて、発想の転換を図る＞ ○ 「少女と老婆」の絵のように見方によっては、２つの異なった 見方ができることがある。しかし、一度こうだと思ってしまう と、それ以外の見方ができなくなる。先入観、既成概念、固定 観念に縛られてしまう。 ○ありのままに見ることが難しくなっている。特に教育活動に ついては、こういうことが多い。授業はこうだ、学校はこうだ、 教育はこうだというイメージを我々がもっていることは悪くない が、あまりにも先入観が強すぎると、見方が変わっていかない。 ○自分が受けてきた教育を再現しがちである。しかし、学習指導要領が変わり、汎用的能力という見方 をして変わらなければならない時期に来ているのに、いつまでも変わらないような状況では困る。 ○しかし、全て変えなければならないということではなく、変わらなくてよいものもある。一方変わら なければならないものもある。発想の転換が必要である。 ＜ 「体験の重要性」について＞ ○現行の学習指導要領の改訂を振り返ると、中心は「言葉と体験」である。 ○まずは、「体験」が大切である。幼児期には特に体験が大切である。幼稚園の先生は環境を整えるのが 上手である。トライアンドエラーでやっていくうちに成功する体験が大切となる。体験を通じて成長 しながら学んでいく。 ○周囲の人 ・もの・ことなどの環境とかかわりながら、多くの事を学んでいく。 ○小学校低学年では、幼児期の学びを踏まえる。特に生活科などで活動や体験を重視して、学んでいく。 ○子どもの頃は対象と一体化できるが、大人になると客観的に分析的に見ることができるようになる。 ○なぜ体験が大切かというと、人によって認識の特徴があって、それが違うということである。人によ って「活動中心で視覚空間型」「音声中心で聴覚言語型」「映像中心で視覚言語型」があり、それぞれ 特性があり、タイプがある。我々教師は、音声中心になりがちであるが、子どもによっては活動が得 意な子もいる。 ○箸を横にくわえた時と、縦にくわえた時とでは、より笑顔になる方が脳が楽しく感じる。身体がどう いう状況にあるかということと脳内の活性化には、密接な関係があるということである。 ○子どもたちがニコニコしているかということはかなり大事で、授業中楽しい状況にある中で学んでい ると、いろいろなことを吸収するが、真面目そうに座っていてもおもしろくないと感じれば、前頭葉 が全ての情報をシャットアウトする状況にあることが分かってきた。「好きこそものの上手なれ」とは こういうことである。 ○長く映像を映した場合と短く映像を映した場合とでは、関心をもつのに有意差が生じる。長く映像を 映した方が、印象に残りやすく関心を示しやすい傾向がある。 ○関われば関わるほど関心をもてる。何回も経験しなければ、繰り返し継続することが興味関心をもた せることにつながる。さらに自分から対象に対して関わることが、関心意欲をもつ